Webキャンペーンのしかけ方。

Webキャンペーンのしかけ方。
渡辺英輝、阿部晶人、螺澤裕次郎、伊藤直樹(2007)
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(阿部晶人)
アイデアを考えるとは、体験をかんがえること
webキャンペーンは、イベントのようなものだ・・・一定の期間、大勢の人間が一斉に、同じ「何か」を体験することだと思うのだ・・・webサイトを訪れる人たちは、あくまでもサイトへの滞在という「体験」を通じて、キャンペーンに参加するのだから
ツッコミの要素を持たせること・・・そこで、なるほどと思わせることができれば、ターゲットは自分の頭で考えようとしてくれる。より能動的な態度になってくれる
webキャンペーンはホテルや旅館に近いのかもしれない。お客さまは風評を聞きつけたり、自分で調べたりして訪れ、そこでひとときを過ごす・・・最終的に、来てよかった・・・また来たいと思ってもらえれば成功である
グッドアイデアのないキャンペーンは、闇の中を航行する船と同じだ。誰にも気づかれる事なく、ただ通り過ぎるのみである(David Ogilvy)
変化を恐れず、積極的に自分を変えていける対応力が求められる・・・自分だったらこうやってもっとうまくやるという建設的な批判精神・・・ケチをつけるような批判精神ではない・・・人の心の動きを見つめ続ける・・・ネットの動向を追い続ける
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(渡辺英輝)
全員が参加できる企画・・・企画への参加メリットを明確にして、企業と消費者がWin-Winの関係に
インターネット上で注目を集めようとするなら・・・個人では到底真似ができないようなレベルの高いコンテンツをつくり、差別化をはかっていくしかない
イノベーション(技術革新あるいは新技術)普及についての学説「イノベーター理論」(Everett M. Rogers)
イノベーター(Innovators=革新者)・・・2.5%
アーリーアダプター(Early Adopters=初期採用者)・・・13.5%
アーリーマジョリティ(Early Majority=初期追随者)・・・34%
レイトマジョリティ(Late Majority=後期追随者)・・・34%
ラガード(Laggards=遅滞者)・・・16%
「普及率16%の理論」・・・アーリーマジョリティ、レイトマジョリティまで広がるか否かの分岐点は、イノベーターとアーリーアダプターを合わせた16%に普及するかどうかにある(Everett M. Rogers)
「キャズム理論」・・・アーリーアダプターとアーリーマジョリティのあいだには容易に超えられない大きな溝(キャズム)があり、これを超えなければいくら優れた商品でもブレイクすることができない(Geoffrey A. Moore)
2チャンネルで実際にあった「電車男」の話・・・まとめサイト・・・ブロガー・・・雑誌・・・書籍・・・店頭・・・映画、テレビドラマ、漫画・・・ひとつの社会現象にまでなった
WOMMA(Word Of Mouth Marketing Association)が定めている倫理規定
1.消費者に報酬を渡しながら、企業との関係を明らかにすることなく、商品推奨を依頼する行為をしない
2.消費者同士のクチコミにおいて、サクラを起用したり、覆面マーケティングを行わない
3.クチコミで何を言うべきかを、消費者に指示しない
4.クチコミ唱道者のほんとうの正体について、消費者を混乱させたり誤らせたりするような開示は行わない
5.クチコミマーケティングプログラムに子どもは関与させない
6.競合企業のネガティブな情報流布を目的とした活動などを行わない
7.既存ビジネスの慣習を理解し、既存ビジネスで認められている手法は、その領域では継続して活用する
8.クチコミマーケティングを提案、受注する際には、広告主にこれらのリスクの説明を行う
SMO実現のための5つのルール(Rohit Bhargava)
1.リンクされやすいコンテンツをつくる
2.ブックマークやタグをつけやすくする
3.相手に、なんらかのメリットがあるようにする ⇒ リンク元リスト、トラックバックリスト
4.コンテンツにポータビリティ(移植性の高さ)を与える ⇒ YouTube
5.マッシュアップを奨励する ⇒ サイトの情報をRSSフィードとして提供する
今日の消費者にとって、機能、ブランドに加え、・・・体験も非常に大切な要素である。それはコンテクストによって規定されるものといってよい(Joseph Jaffe)
Web2.0時代の広告はリーチとフリークエンシーという過去の概念から飛び出してCGMの対話の中から生まれるコンテクストへ進化するべきである(Pete Blackshaw)
DRIPメソッド
1.Deep 一歩踏み込んだ深い関係
2.Interactive 対話から成り立つ関係
3.Participation 参加して実感
4.Repeat 誰かに紹介したくなること
「また利用したい」ではなく、「誰かを連れてきたくなる」こと(高塚猛)
感動は人に言いたくなる(茂木健一郎)
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(螺澤裕次郎)
「どんな目的を達成したいのか」「閲覧するユーザーとの間に、どのような関係性を築きあげたいのか」
広告的なWebコミュニケーションで必要なのは「ユーザーとの短期的な接触」を通じて「インパクトある情報提供を行う」こと
ユーザーとの接触は1回めこそが大切であり、その機会を逃さずに確実に情報を伝えるように意図すべきである
「EIGHT THE PROJECT」4scandals~西田幸司、タロアウト、高木久之、梅津岳城、9zaku~ジュン、松村慎、CBC-NET~栗田洋介、Pickles~タナカミノル
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(伊藤直樹)
exonemo~千房けん輔
身体がうずくような感覚
一方的に話す人は嫌われる
広告をしたい企業はどうすればいいのか。シェアの輪の中に加わることだ。もしくは・・・シェアをサポートしたり、お膳立てしたりする・・・一方的ではなく、シェアする関係になる
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