アマゾンのロングテールは、二度笑う

アマゾンのロングテールは、二度笑う
鈴木貴博(2006)
泥舟に乗っている会社にとって一番いい戦略は「陸に上がること」です
自分たちがこれまで得意だった土俵では、優良企業であることの意味が小さくなっている…沈み行く業界の中ではめちゃくちゃ優秀であっても意味はないのです
情報データに頼って自動発注をするようになると…多様な事象と売れ行きとの関係を考える力がおろそかになってしまいます。徐々に「現場力」が落ちていくのです
小売業を見るときに「在庫」に注目します
ランチェスター戦略の基本: 双方が同じような戦い方で消耗戦を選ぶと、必ず勢力の大きい方が勝つ
原理: 戦力差があるもの同士が同じ戦い方で正面衝突した場合、成果の差は必ず戦力の差よりも大きく広がる
「商品開発力」と「販売力」…この二つの能力が秀でているで、トップ企業は同質化のメリットをフルに享受している
1990年代の半ば頃から…ダイエーの中内功氏が目指した「消費者の代弁者たる流通が価格を決定する時代」が本格的に到来したのです
「デジタル」という言葉が本質的に何を意味するか…「究極的には誰が作っても同じ品質のものができる世界」
ビジネスの世界では「自分が何者なのかを定義すること」がその後のビジネスモデルに大いに影響を与えます
戦略の理想とは「競争がないこと」です
「障害回避の工夫」…その第一のポイントは「素人で始める」ことです
家電業界には「ハードの定価はメーカー出荷額の50%乗せに設定する」という業界常識があります
「有望そうな市場に、まずは経営資源を投入する」というのは、経営戦略論のとく特徴的な考え方の一つです…まず「ヒト・モノ・カネという経営資源を投入すること」を先に決めて…次に「どうやればいいかを考える」という流れ
機能性サービスとは…いかに早く帰ってもらうか
BOP(ボトム・オブ・ザ・ピラミッド)層の特徴
1.モノやサービスを買う際に割高な買い物をしている
2.多くの場合、買い物をしようにも情報がなく、買うチャネルもない
3.買うための貯えがなく、毎日、日払いで手に入る給料を使って買い物をするしかない
「成長市場を発見したら、そこで勝てるビジネスモデルを組んでいち早くビジネスを展開すること」
「トレード・オフ」…何かを得ようとすれば、まず何かを捨ててみる
サーバント・リーダーシップ:「管理職はむしろ部下のために働く必要がある」…サーバントとはもともと召し使いのことです。部下が職務を達成するに当たって、なんらかの障害に直面したときに強力なサポーターとなって部下を助ける。そんな管理職が近代組織には必要とされています。同時に管理職は組織を動かして結果を出す必要があります…目標を定め…理解させ…一人ひとりの…目標に落とし込み…モティベーションを与え…助け…全体の目標が達成できるように仕向けなければならない
戦略とは相対的なものです。相手に比べて自分が有利な土俵を選ぶ。自分が戦いにくくなっても、相手がもっと戦いにくくなれば、最終的に有利になるのは自分です
利益率
粗利率: 商品を売ったときに、仕入れ値を差し引いてどれくらい儲けがあるのか
売上高純利益率(ROS): 売上高に対する経費、税引き後の利益の割合
総資産純利益率(ROA): 資産に占める純利益の割合
粗利はどこまで下げることができるのか…運営に関わるオペレーションコストが値下げ(粗利の下げ)の限界
web1.0モデルの売り上げ: アマゾンが便利だから
web2.0モデルの売り上げ: 在庫のない商品が生み出している全体の3分の1にあたる売上
疎結合: 緊密でも頻繁でもない状態で結合していること…大きすぎる仕組みは機能しにくい…大きすぎる仕組みが持つ範囲の広すぎる問題というのは解けないもの…「問題をより小さく区切っていったほうが、解決の糸口はみつかる」
・・・・・・・・・・