ブランディング22の法則

ブランディング22の法則
アル・ライズ, ローラ・ライズ(1999) 片平秀貴(訳)
ブランディングはユーザーにプリセル(事前販売)している
もし金持ちになりたければお金持ちの人たちが金持ちになる前にしたことをしなくてはならない
パブリシティを生むベストな方法は一番手になることである、言い換えると新しいカテゴリーにおける一番手のブランドになることだ
ニュースメディアは新しいもの、初めてのもの、強烈なものを報じたがるのであって、必ずしも優れたものを報じるというわけではない
今日ではブランドはパブリシティによって構築され、広告によって維持されている
広告で「わが社の商品はナンバーワン(リーダー)です」と言ったら…見込み客はどう考えるだろうか…「きっとベターであるに違いない」となるはずだ
もしあなたがブランドを築きたいと思うなら、見込み客の頭の中に1つの言葉を所有することに努力を集中すべきである。他のだれも所有していない言葉をである
商品そのものはビジュアルな実体に過ぎない。そして消費者の頭の中でその商品に意味を与えるのはブランド名であり、ブランド名からの連想である…消費者の頭の奥深くに入り込んでゆくには…多くの特性に見切りをつけ、ただ1つのアイデアないしは特性に煮詰めてゆかなければならない
ブランドの成長を考えているのなら、ブランドの焦点を絞り消費者の頭の中に1つの言葉を所有することによってどれだけの市場を創造することができるだろうか、と問いかけるのが正解
リーディングブランドが存在しない場合のベストな戦略は、自分がリーダーだと宣言できる新しいカテゴリーを創造すること
カテゴリーが成熟するにつれて顧客は次第に浮気がちになり、一見ユニークそうな便益を提供する別のブランドを進んで試してみようとする。そのような時にはリーディングブランドは自分に忠実でなくなった難しい顧客を整理するよう心がけなければならない
品質を基礎にブランドを築くのは砂の上に家を建てるようなものだ…品質を商品の中に組み入れることはできるが、そのことは市場における成功とはほとんど関係がない
ブランド構築に当たって…重要な点はいい名前をつけることである
ブランディングの最も効果的で、実り多く、役に立つ側面とは新しいカテゴリーを創造することである
ブランドの立ち上げはそのブランドが一番手であり、リーダーであり、パイオニアであり、オリジナルなものであるとの認識の下で行わなくてはならない
新しいカテゴリー自体を売り込まなくてはならない
市場の一部分に焦点を絞る。その上で…ブランド名にそのカテゴリーを代表させ(総称的効果)、同時にブランドではなくカテゴリーの利点を売り込むことによってカテゴリーを拡張するのである
リーダーはカテゴリーの売込みを続け、パイの分け前ではなくパイ自体のサイズを大きくしていくべきである
リーダーは競合ブランドと戦うのではなく、競合カテゴリーと戦うべきである
ブランドは短期的には生き残るためにユニークなアイデアないしはコンセプトを必要とする。新しいカテゴリーの一番手でなくてはならない。人々の頭の中に1つの言葉を所有しなくてはならない…長期的にはそのユニークなアイデアないしコンセプトも姿を消してしまう。後に残るのはあなたのブランド名と競合ブランド名の違いである
支配的ブランドは競合ブランドを単に許容するだけでなく、進んで迎え入れるべきである…競争は市場のノイズ(騒音)を高め、カテゴリーの売上げを増やす
人々の頭の中で認識する対象は文字ではなく音声である…大文字を使ってすべてを固有名詞化することはできるが、どのように綴ろうと頭の中ではジェネリックはジェネリックのままである
ブランドとは何かを突き詰めて行くと、それは顧客の頭の中に刻まれたアイデアであり、特徴であり、典型的顧客である
市場が変わってきている、ブランドを変えろとメーカーはわめく…市場は変化するかもしれないが、ブランドは変えるべきではない。絶対にだ
ブランドの変化は社内で起こるのではない。それは消費者の頭の中で起こる
ブランドが社会で重要な機能を果たすのを助けるのは、その特異性である
ブランドとは何だろう。それは普通名詞に変わって使うことのできる固有名詞である…それは顧客の頭の中にあなたが所有するただ1つのアイデアないしはコンセプトである
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