2010年の目標は:キーワードは「成長」と「グローバル化」――IT各社の年頭所感から (1/4) – ITmedia エンタープライズ

日本IBM 橋本孝之社長

 国内景気は緩やかに改善しているものの、本格的な経済回復への道筋が明確に描かれたわけではない。しかし世界では金融危機以降、環境など地球規模で抱える課題の解決策を模索しているなかで、利己的な利益追求に偏重した経済モデルを見直し、本当に豊かで持続可能な社会を目指す価値観が確実に浸透してきている。

 IBMは2008年からITを活用して地球規模のさまざまな課題を解決し地球をより賢くしていく「Smarter Planetというビジョンを提唱し、社会や顧客の変革を支援する体制を整えてきた。

 2010年は、こうした新たな価値観に基づく顧客の変革を支援する真のパートナーとなることを目指し、顧客の課題をより深く理解し経営に貢献できるよう、われわれ自身のスキルをさらに高め、顧客やパートナーへの支援体制をさらに強化していく。特に、顧客のビジネスモデルやプロセスの変革に迅速かつ柔軟に対応できる革新的なIT活用モデルであるクラウドコンピューティングや、多様で膨大なデータを即時に分析して変化を予見し、より的確な意志決定を支援する「BAO(Business Analytics and Optimization)」に注力したい。

日本オラクル 遠藤隆雄社長

 2010年は「庚寅(かのえとら)」にふさわしい年の始まり。庚寅をビジネスで表現すると方針や施策が断絶なく継続し、しかし、うまくいかないことは速やかに見直し、継続的に改善していくことを意味すると言われる。2009年に取り組んできた施策、新たな方針をベースに今年はさらに前進していけると確信している。

 日本オラクルは、2010年に創立25周年を迎える。今年は次の四半世紀への第一歩を「変化への挑戦」という強い思いとともに踏み出す所存だ。今日、変化への対応なくして事業の成長は成り立たないだろう。むしろ、このような環境下にこそ、製品やサービスの価値提案の総合力と専門性を強化し、顧客やパートナー企業の戦略や需要を的確かつタイムリーに把握し、これらをデリバリーする力が不可欠になってくると考える。そのために3つの製品事業であるデータベース、フュージョンミドルウェア、アプリケーションビジネスの成長を推進し、「Exadata」やSaaS(サービスとしてのソフトウェア)といった新事業領域の拡大を進めたい。

デル ジム・メリット社長

 2009年は長引く景気の低迷により、IT業界も厳しい1年となった。一方で、米国のオバマ新政権の誕生や日本の民主党政権の誕生など、大きな変革への一歩がうかがえる1年でもあった。IT業界では「クラウド元年」が叫ばれ、多くの企業が本格的にクラウドコンピューティングへの取り組みを始めた。2009年の後半は、IT投資意欲の改善が見られ、さらにWindows 7も発売されるなど、業界では少し明るい話題が見えた。

 2010年は、デルの基盤である直販モデルを保持しつつも、日本市場にあったパートナー販売モデルや小売販売モデルをより一層確立し、それにより、さらなる成長を目指す。伝統的なコミュニケーション手法に加え、ブログやTwitterなどの新しい手法も引き続き積極的に取り入れることで、顧客の声に向き合い、それぞれのニーズに特化したソリューションや製品の提供をしていく。引き続き「Efficient(効率化)ã€

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