B2B、日本の中小とアリババ革命

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Alibaba.com上での日本企業向けサービスは、2009年7月に本格的にスタートしました
目的は、日本のサプライヤーを世界の市場にデビューさせることです
3~5年かけて、世界の取引先を探せるプラットフォームに育てることが香山さんのコミットメントです
現在、日本サプライヤーの会員数は約4万
初期の会員と一緒に海外ビジネスを成功させるための要件を探っているところです
お互いがノウハウを吸収し、それを横展開する
サプライヤービジネスを成功させて、そこから拡大という中国と同じ展開を狙っています
Jack Maがそうだったように、ゆっくり育てるアリババの哲学がここにあります

業態はさまざまですが、新興諸国向けの中古車ディーラーや中古車のパーツ、中古の建設機械などがあります
サプライヤー開拓のために、1件1件ドアノックをして、英語の引き合いを英訳する手伝いをしたりしています

Jack Maの実践してきた顧客第一、従業員第一、パートナー第一という哲学を踏襲し、顧客が満足するまでは課金はしない
サプライヤーにも課金はしない
徹底的に満足するまで課金しないという方針です
プラットフォームビジネスでは、満足がなければ、サプライヤーが去り、サプライヤーが去ればバイヤーも去るからです

ECサイトには2つのタイプがあります
1つは、Amazon.comのようにサプライヤーが表に出てこないビジネスモデル
供給者は実はたくさんいるけれど、消費者はすべての商品をAmazonから買っている感覚です
Amazonが在庫も見せ方もすべてコントロールをしています
もう1つは楽天モデル
楽天は決済システムやECのテンプレートを各店舗に提供するものの、消費者にはサプライヤーの顔が見えます

香山さんは、顔の見えるECにしたい、サプライヤーの熱気が感じられるプラットフォームを作りたいと言います
だから、ソフトバンクはアリババと提携の道を選んだということです
どちらのビジネスモデルが勝つかは分からないけれど、その熱気に賭けてみたいという熱意が創業の想いです

ソフトバンクやアリババのように海外アセットを持っている企業は日本にはありません
また、日本の中小企業はまだ世界を知りません
「世界の競争に勝つために学んだことを日本の中小企業や個人事業主に学んでもらうのがアリババの使命」と香山さんは話します
縮小する内需に頼らず、クロスボーダーのB2BやB2Cの道を中小企業に開くことが日本の生きる道、コケの一年と覚悟して、中小企業や個人事業主と働くつもりです

アリババグループにとっての次の成長は、より高い品質のサプライヤーを囲い込むことによって実現します
だから、技術力を持つ中小企業がひしめいている日本市場の開拓を非常に重視しているのです
今度も需要と供給がマッチしていると言えそうです

石黒不二代の「ビジネス革新のヒントをつかめ」:世界で戦う日本の中小企業――Alibabaが引き起こすパラダイムシフト (2/2) – ITmedia エグゼクティブ

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