「単純なブログの流れを捨てることです。強力な記事は他とは分けて考えることです。特ダネはトップに表示、さらに短い速報を散りばめる。「包括的な理解」と「釣り」のネタを読者に同

2.「アグリゲート」の再定義

Facebookのインパクトは大きいですが、それでも限られた編集記事への入り口となっているに過ぎません

Facebookとその他のソーシャルメディアによって、人気記事の拡散のスピードが飛躍的に速まっています
Facebookのリファラーは、年初より6倍に増加し、訪問者はこれまでになく急増しています
そうしたソーシャルメディアから流入してきた訪問者を、前述したように、すべてのページをトップページの役割に変えていくことで、固定化できると考えています

しかし、FacebookやTwitterは機会であると同時に脅威でもあります
ズバリ言うと、個人のブログはFacebookやTwitterにとって代わられていると考えています
個人が流す情報は、パーソナライズされ、また広範囲なものとなり、そして受け手のソーシャルグラフにて選別されていきます
そして、特筆すべきは、オリジナルのコンテンツを必要とするブログよりも、ずっと簡単に作られていきます

この流れの中で、競争力を維持するためには、どうすればよいのでしょうか?

ニュースアグリゲーターとしての強みは、記事の選定にあります
しかし、それさえもブログのフォーマットの範疇を出ていません
短い記事を沢山アウトプットするようになれば、価値のあるスクープがより素早く公開されていくことになります
こうなると、編集的位置にいる我々のようなアグリゲーターサービスも専門的な編集者もソース元もあまり明確な区別がなくなってきます

現状のレイアウトでは、速報や掘り下げた記事の場合も、明確に区別されて考えられているわけではありません
それは、シンプルな引用や速報によって、特ダネをすぐに公開することができることを意味しますが、効果的なニュースアグリゲーションを追い求めることによって、特ダネやフィーチャーすべき記事の押し出しが弱くなってしまうことがあります
つまり、もはや全体的な輪郭というか、記事のバランスはあまり意味を持たないのです

解決策はあるのでしょうか?

1つには、編集チームに2つの異なる役割を持たせる、もしくはそう認識させることです
記事選びを担当するのか編集を担当するのか、またプロデューサーなのか特ダネ専門なのかに分けることです
次に、単純なブログの流れを捨てることです
強力な記事は他のものとは分けて考えることです

毎日いくつかは特ダネ記事が必要になります
そしてそれらをトップページに表示、さらに、あまり編集コストのかからない短い速報を散りばめることによって、読者にとって「包括的な理解」と「釣り」になるネタを同時に提供でき、話題をさらに拡張させることが可能です
しかもこれらの小さな記事は、基本的に中ページで展開し、ブログ形式のヘッドラインからリンクされるため、記事の多さによって、メイン記事が埋もれてしまうこともありません

新興のTVネットワークの番組構成にこれと同じような共通点が見られました
AMCというチャンネルは、ケーブルTVにおいてマストなチャンネルになるために、Mad MenやBreaking Badのようないくつかのヒット番組を必要としていました
しかし、そのような質のよい番組ですべての時間帯を構成するためには、相当なコストが嵩んでしまいます
そこでGawkerと同じような方針をとっっているのです
1、2ヶ月おきに大きな特ダネを用意し、毎週ほどほどの山を作れるヒットコンテンツを出す
しかし、日々のニュースは速報や引用を多用して展開していくやり方をとっています

101228_gawker03.jpg

【1/4追記】以上の点を鑑みて構築されたGawkerのbeta版サイトは、現在http://beta.gawker.com/より見ることができます

また文章を何点か修正しました

Nick Denton(原文/mayumine)

米GIZMODOの運営会社「Gawker」が来年完全リニューアル。これからの時代におけるオンラインメディアの在り方とは何か?  : ギズモード・ジャパン

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です