ゴシップブログ、やめます。 ~ ソーシャルメディア時代におけるサイト設計ビジョン ~ 「Gawker」 @gizmodojapan

2002年に米GIZMODOと共に誕生した兄弟サイト、マンハッタン発のゴシップブログ「 Gawker 」は、2011年、完全にテンプレートを一新、生まれ変わろうとしています

Gawkerがこのブログメディアという枠組みを超えて、どのようなリニューアルのコンセプトをもって設計したのか、その思想とポイントを紹介します

アメリカのネット事情がベースで、しかもかなりの長文で、読むにはちょっと気合が必要かもしれませんが、2005年から激変したインターネットの状況と、ユーザーの考え方の変化、そしてこれからのソーシャルメディア時代におけるオンラインメディアのあるべき姿勢などが切々と書かれていて、その筋の人にはとても参考になるかと思います!

インターネット、テレビ、そして雑誌を統合すべく、Gawkerは、この8年間の歴史の中で、いかにもな「ブログメディア」から「オンラインメディア」へと革新的な変化を遂げようとしています
その中で、最善のストラテジーとしての解は、それぞれのベストな部分を集めることでした

中央にコンテンツを集中させてスクロールさせるブログレイアウトから、右にメニューを配置するレイアウトになりました
アクティブ領域である3分の2の領域がコンテンツの領域、残りの3分の1を占めるのが右側の枠でヘッドライン記事が表示されています

個別ページもトップページと同じテンプレートを用います
また、Facebookなどのソーシャルメディアからリンクのリンクから訪れても、サイトに直接訪れても、訪問者はその記事だけではなく、その他の最新記事の一覧も同じように見ることができるようになります
最新記事一覧のヘッドライン枠から、iPadのEメールアプリケーションのように、スケールダウン型に集約されたブログ形式のカラムで、1クリックで次の記事に移動できるようになっています

オリジナルコンテンツエリアは、ワイドスクリーンの画像、もしくは動画が必ずファーストビュー内に表示され、一目で記事の概要が読み取れるようになっています
この「スプラッシュ」ストーリーは、雑誌のカバー、ヨーロッパのタブロイド紙のように視覚的なインパクトを与え、さらには画像に少し動きをつけることでさらにインパクトを強調しています

このレイアウトはまさにブログ、雑誌、テレビのそれぞれの側面を収束させたものであると気づくでしょう
Gawkerの新しいテンプレートは、これまでのブログフォーマットからの偉大な変革である、確かな理由があるのです

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1.スクープと「再発見」の力

Gawkerは、かつては別のサイトのニュースも含んだ、リミックス構成でした

その日の一番の人気記事、不人気記事の違いはほとんど区別されていませんでしたし、量もさほど多くなく、何よりもっと管理しやすく出来るはずでした
しかしながら、訪問者は、均質でそして熱狂的で、ブログ形式では、記事の重要性が区別しづらく、コアリーダーにとっては、その中身は全て見透かされていたのだと思います

メディア間の競争において重要なことは、いかに既存のコンテンツをWeb資産として活用するかです
メディア間の競争法則は既存メディアもウェブも同じで、スクープはトラフィック増になるのは当然でした

例えば、メルギブソンの暴言、マイケル・リチャードの人種差別発言、マイケル・ジャクソンの死などといったニュースなどです

こういう事から、アグレッシブなスクープのニュースは、スクープは風刺ブログに勝る、ということを学んだのです

そして、Gawkerは2008年以降成長し続け、米国内で1週間に30万人から140万人が訪れるメディアにまで成長しました
トム・クルーズのサイエントロジーの動画、iPadのセキュリティ違反の記事などは、センセーショナルなスクープ記事として、最高点に達しました

しかし、このような記事自身は広告収入をもたらしません(広告主はつかないので)
トラフィックは完全に予想できないしã

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