「ビジネスモデル」理解の7つのポイント @techcrunchjapan

まずビジネスで成功するための最初のステップは、顧客がどのような製品ないしテクノロジーになら金を払うつもりでいるのかを理解することだ
これはインタラクティブなプロセスで、以前私のブログにも記事を掲載した
顧客に購入してもらえず、あるいは利用してもらえずに、多くのスタートアップがここで脱落してしまう
まず自分のアイデアを冷静に評価してみることの重要性を軽んじてはならない

素晴らしい製品を生み出すことも難しいが、それ以上に難しいのは優れたビジネスモデルを生み出すことだ
但し幸いにというべきか、ビジネスモデルを構築するのに「魔術的方法」があるわけではない
どうすればビジネスが売上をあげて利益をもたらすのかという基本事項の組み合わせでできているものだ
長期戦略と短期的な運用手法を組み合わせることでビジネスモデルが構築される

アントレプレナーたちは、複雑なビジネスプランによって楽観的な市場見通しを立てがちだ
たとえば10億ドルの市場があるのなら1%のマーケットシェアでも十分にやっていけるというようなプランを立てる
楽観論に基づく積極性はもちろん大切だ
しかしビジネスモデルを構築する際には現実的であることが大切だ
実際のプランニングは産業によっても異なる

1. 顧客訴求力を持つこと
Ralph Waldo Emersonが言った「Build a better mousetrap, and the world will beat a path to your door」(訳注:「桃李もの言わざれども、下自ずから蹊を成す」のような意味)という言葉は非常によく知られている
しかし実際にはいかに優れたプロダクトを生み出そうとも、ただそれだけで人が寄ってくるわけではない
ターゲット顧客層が判明している場合でも、適切なアナウンスをするのは難しいし費用もかかる
インターネットや電子メール、あるいは従来型のブロードキャストメディアや媒体広告、ダイレクトメールやテレマーケティングないし営業電話など、さまざまな方法を用いることになるだろう
しかし潜在顧客ではあったとしても話を聞きたいなどと思っていない人が多いし、また広告に対する何の反応が得られないこともある
ターゲット層をどのように開拓してリーチしていくのかは十分に考慮しておく必要がある

2. プロダクトの差別化
最適なサービスを提供しているという自負があるかもしれない
しかしそれは誰もが思うことなのだ
相手を認知するかどうかは別として、ともかくいつの場合にも競合はあるものなのだ
優秀なマーケッターはプロダクトの価値を最大化するためのポジショニング戦略についてのノウハウを持っている
自分自身でも競合サービスを理解し、自身の提供するプロダクトの独自性をしっかりと把握しておくことが大切だ

3. 価格設定
プロダクトないしサービスをいくらで提供することにするのか
これは真っ先に頭を悩ませるところだ
無料で提供してまず商品認知を促すという選択肢もあり得る
ただ、最終的にどのような手段で利益を生み出すのかということは考えておく必要がある
サービスの認知を広めるだけでは利益は生み出せないのだ
自身の提供するサービスが、利用者にとってどれだけ価値があるものなのかを正確に判定するようにしよう
しかる後にサービス提供にかかる費用を算定する
そして競合の動向などもチェックして、長期的戦略を立てる必要がある
生き延びるためには、価格がトータルコストを上回る必要があるのは言うまでもない

4. 販売
消費者にプロダクトを購入してもらうためには、まず販売スキルを学ばなければならない(以前「生き残るためには、売ることがすべて」という記事も掲載しているので参考にして頂きたい)
あらゆる点で「販売」ということが大切になってくる
したがって契約を締結するための方法や、販売手続きについてきちんと理解しておく必要がある
そしてこの販売戦略は、十分に練られたものである必要がある
自分自身が購入者になったつもりで販売戦略を冷静に構築しておかなければならない

5. 配送/頒布方式
インターネットという手段が使えるようになって、サービス頒布の容易性は増した
しかし高額なプロダクトを販売するような場合、販売部門を用意することになる
さほど高額ではないが安価というわけでもない商品を扱う場合はディストリビューターやVARを利用することになる
低額商品を扱う際には小売店やインターネットを利用する
利用する方法は産業によってもプロダクトによっても異なるわけだが、選択を誤ってはならない
また流通チャネルに応じた適切なパッケージングにも注意する必要がある

6. カスタマーサポート
サポートの役割は購入者に利用方法を教えるだけではない
製品の欠陥や返品要求などにも応じなければならない
また消費者の疑問や、より便利に活用してもらうための提案なども行う必要がある
製品を有効に利用してもらうためのコンサルティングサービスを提供する必要があるわけだ
提供している製品があるビジネスにとって必須のものであるならば、無休でのオンサイトないしウェブサポートが必要になる場合もあるだろう

7. 顧客満足度の向上
ビジネス成功の可否は、結局顧客に満足するサービスを提供できているのか否かに帰着する
満足度の高い顧客は、転じて優秀な販売員となってくれるものだし、続けていろいろなプロダクトを購入してくれる
満足度の低い顧客というのは、サービス展開にあたってのお荷物となっていくのだ

構築するビジネスモデルにおいては、上に述べた要素がそれぞれジグソーパズルのピースのように噛みあっていなければならない
ただ、ビジネスモデルの考案に当たってはすべてをゼロから考える必要はない
競合や他の市場からもいろいろと学ぶことができる
もちろん成功事例だけでなく、さまざまな失敗事例を学ぶことも大切なことだ

わかったつもりになっていませんか:「ビジネスモデル」とはなんだろう?

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