震源付近に3つの活断層 どれが動いたか特定できず (写真=共同) :日本経済新聞

2018/6/18 22:34日本経済新聞 電子版
 大阪府北部で18日に発生した地震は比較的浅い場所が震源だったため、局所的に大きな揺れを記録した。震源付近には、マグニチュード(M)7を超す大地震の可能性がある3つの活断層が集まる。どの断層が動いたかによって、今後警戒が必要な地域が変わる。政府の地震調査委員会は緊急会合を開いて議論したが「検討が必要」と結論は出せなかった。

 気象庁によると、震源の深さは約13キロメートル。地震の規模はM6.1で、M7.3の阪神大震災に比べると大幅に小さい。

 ところが、防災科学技術研究所が震源に近い大阪府高槻市に設置した地震計では、揺れの勢いを示す加速度が806ガルを記録した。局所的だが、阪神大震災の神戸市とほぼ同規模の揺れという。産業技術総合研究所の近藤久雄主任研究員は「地震発生地域は地盤が強くなく、揺れが大きかったのはその影響ではないか」と話す。

 今回の地震の震源は神戸市北部から大阪府高槻市に延びる「有馬―高槻断層帯」の東端のやや南だった。付近にはこのほか、大阪市を中心に縦断する「上町断層帯」や大阪府東部を南北に延びる「生駒断層帯」がある。

 地震調査委員会の委員の加藤愛太郎東京大学准教授は「地下の構造は複雑で、どの活断層の地震なのかは特定できなかった」と説明する。調査委によると、地震の規模が小さくて地表に断層のずれが現れていなかったためという。

 地震計のデータや震源の位置から、上町断層帯との関連を指摘する専門家がいる。同志社大学の堤浩之教授は「余震の発生場所からも、上町断層帯の北端の深い場所が震源ではないか」とみる。同断層帯は地下へ向かって東方向に断面が傾いており、深い場所では今回の震源に近くでつながっている可能性がある。

 もし上町断層帯だとすれば、今後、大阪市や堺市といった大阪府の主要都市で警戒が必要になる。東西に延びる有馬―高槻断層帯ならば、京都市や神戸市北部など、生駒断層帯なら大阪府東部や奈良県西部で地震発生の確率が上がるおそれもある。

 今回の地震をきっかけに、周辺の断層でも大きな地震が発生する恐れもある。地震調査委員会の平田直委員長は2016年の熊本地震を引き合いに「最初の地震よりも大きな地震が起こることもある。2~3日は警戒を緩めないでほしい」と呼びかけた。

 6月に入って、千葉県周辺で地震が相次ぎ、群馬県でも17日に震度5弱の地震が起きた。関東と大阪は大きく離れており、直接の関係はないとみられる。

 南海トラフ地震の前には、直下型地震が活発化するとされる。しかし、京都大学防災研究所の岩田知孝教授は「今回の地震で南海トラフの震源域はそれほど揺れていない。あくまで内陸直下型の活断層地震と捉えるのが妥当」と話す。

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