コロナ禍の旅行と“情報”について―JTB調査

2021年04月12日 17時00分
旅マエ、旅ナカの情報収集で活用されるのは「旅行会社やOTAサイトの旅行情報」「旅行口コミサイト」「観光協会のサイト」が高く、「SNS・ブログ」は具体的に行動するための情報収集先としての参考度は高くはないことが分かりました。
[ITmedia マーケティング]

JTBは、「コロナ禍の生活におけるインターネットやSNSからの“情報”に対する意識と旅行」に関する意識調査を実施しました。
調査は一都三県が緊急事態宣言中であった2021年3月1~4日に実施。
2019年以降2021年2月までの旅行経験者(国内、海外問わず)でスマートフォンを保持している2025人が対象です。

2019年以降の旅行経験は全体で58.6%であったのに対し、2020年に旅行した人は42.9%でした。
コロナ禍で旅行経験の高いのは男女29歳以下
GoToトラベルキャンペーンが全国展開となった2020年10~12月には60代の旅行実施率が高くなりました。
2021年は全体的に実施率が低くなり、特に女性60代が旅行を控えていることが分かります。

(出典:JTB、以下同)

旅行における情報収集手段

調査対象者のうち国内旅行経験者に旅行先を決めるきっかけになった情報について聞いたところ、全体では「オンライン専門の宿泊予約サイト(OTA)」(28.6%)、「友人知人からのおすすめ・体験談など」(18.4%)、「旅行会社のサイト」(10.2%)の順に多い結果となりました。
直近の旅行を2020年にした人は、2019年にした人よりOTA、宿泊・交通の直販サイトの利用率が高くなりました。
旅行会社のサイトは同率でしたが、パンフレットは減少しました。

予約や購入とは別に旅行中の行動を決めるための情報収集について聞きました。
「旅マエ」でよく情報収集する項目は上位から「宿泊施設(設備・アクセス・周辺観光など)」(76.9%)、「飲食店」(63.7%)、「観光名所」(69.2%)でした。
宿泊施設情報の収集先で多いのは「旅行会社、オンライン専門の宿泊予約サイト(OTA)の観光情報」(45.8%)、「旅行口コミサイト」(23.2%)、「観光協会のサイト」(12.7%)となりました。
観光名所の情報収集先「観光協会のサイト」(26.1%)、「旅行会社、オンライン専門の宿泊予約サイトの観光情報」(22.4%)、「旅行口コミサイト」(20.4%)の順でした。

「旅ナカ」でよく情報収集する項目は旅マエと同じく「宿泊施設(設備・アクセス・周辺観光など)」(63.4%)、「飲食店」(63.0%)、「観光名所」(61.7%)がトップ3を占めました。
「観光名所」の収集先で多かったのが「観光協会などのサイト」(20.9%)、「旅行会社、オンライン専門の宿泊予約サイトの観光情報」(16.6%)、「旅行口コミサイト」(15.5%)でした。

2020年のSNS投稿 「旅行時期や旅行先を分からないように」が上昇

旅行での体験をSNSに投稿した経験を聞いたところ、経験があるのは全体の26.0%でした。「女性」「若い年代」で投稿する割合が高く、2019年と2020年の比較では2020年の方が高くなっています。
母数(旅行者数)が減少していることから投稿数自体は減少したと考えられる一方で、若い年代の割合が相対的に高くなったことから投稿経験率が上がったと考えられます。

直近の旅行でSNSに投稿した人に配慮したことを聞いたところ、「特に配慮をしたことがない」を除き最多となった回答が「同行者について個人が特定されないようにした」(26.5%)で、「位置情報をひも付けないようにした」(23.3%)、「旅行に行った時期が具体的に分かるような内容を避けた」(19.4%)が続きました。
直近の旅行が2019年の人と2020年の人で比較すると「旅行に行った時期が具体的に分かるような内容を避けた」が2020年は20.7%と前年より4.2ポイント高く、「旅行先が具体的に分かる内容を避けた」が17.1%で、前年比1.3ポイント高くなりました。

コロナ禍が終息し、人目を気にせず行きたいところに行けるようになる日が早く来てほしいものですね。

情報源: コロナ禍の旅行と“情報”について――JTB調査:今日のリサーチ – ITmedia マーケティング

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