新世紀メディア論

「新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に」小林弘人(2009)
メディアビジネスとはコミュニティへの影響力を換金すること
情報公害からいかに自分たちを守り、アテンションを受け渡さないために防衛していくか
今後の企業活動におけるメディア戦略は「PR」よりも「ストーリーの提供」という方向に軸足を移しつつあると考えます・・・「企業が言いたい情報」の提供でなく、相手が読みたいストーリーを提供すること
マミーキャストコム(MommyCast.com)は2人の子育て奮闘中の主婦によるポッドキャスト番組ですが、ここにディクシー(DIXE)という紙おむつなどを製造する企業がスポンサードしています・・・それはストーリーが核となるコンテンツセントリック(centric=中心主義)なメディア戦略であり、マスを狙うというよりも、一部の「インフルエンサー(影響力のある人たち)」を対称にしたもの・・・マスへの訴求は「認知獲得」ですが、ネットのメディアはインフルエンサー対象のものが少なくありません
「パッケージされた物メディア(Packaged Goods Media)」と「会話型メディア(Conversational Media)」・・・「パッケージされた物メディア」が依拠しているのは「知的財産の所有と統制」であり「高価な配布システムの所有と統制」さらに「広告と定期購読によるビジネスモデル」
「雑誌の価値は編集者でも、記事にあるのでもなく・・・雑誌を取り巻くコミュニティ」である
「トラカレ!」は・・・「アルファ・ハブ」
http://www.suck.com/
http://www.zinebook.com/
「(Zineを続けるコツは)小さく続け・・・楽しむことだよ」
なぜ、BOINGBOINGが多くのブログの中から飛び抜けて成功したの・・・か
(1)開始時期が早かったこと
(2)書き手のプロだったこと
「ナットグラフ(nut graph)」を使うことに長けていた
「ナットグラフ」・・・は、記事や物語の中で、最も重要なアイデアについて記述されたパラグラフ
重要なことは、送り手がそのプラットフォームの一番のユーザであること
新しいプラットフォームがつくるスフィア(生態圏)では、そこに棲む人たちの関心や行動パターンなどを、皮膚感覚で理解する必要があります。それが「その他大勢」よりも優位に立てる条件であり・・・プロであるか否かは二の次だ
(3)パッケージング
「誰でもメディア」のひとつの勝ちパターンに通底する考え方・・・「もっとも大切なことは、ほかの人じゃなくてあなた自身がそれを読むことに興味がある・・・か」
「未来を見通す法則」ポール・サッフォ
1.見通せないときがあることを知れ
2.突然の成功は、20年以上の失敗の上にある
3.未来を見通すには、その倍、過去を注視せよ
4.前兆を見逃すな
5.見通すときは中立であれ
6.物語れ、あるいは図にするがよい
7.自分の間違いを立証せよ
自分自身がそれを信じていないことには、・・・メディアははじまらない
http://www.sideriver.com/
・・・・・・・・・・

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に
小林弘人
バジリコ
売り上げランキング: 32586
おすすめ度の平均: 3.5

3 Web メディアを体験しながら,じっくり読むべき本
4 誰でもメディア化できるが、組織は必要では
1 誰でもメディア vs 誰でもメディア
3 オープンマインド、グローカルシンキング
5 面白いです。