県有農地が荒れ放題 地元への貸し付け要望 | 八重山毎日新聞社


飛行機の進入経路下にある農地。県が空港開港に合わせて取得したが、その後、荒れ地と化している=29日午前、石垣市宮良牧中の高台

市農業委
 南ぬ島石垣空港の進入経路下にある宮良牧中で、県が高さ制限区域として取得した農地が荒れ地と化していることが分かり、石垣市農業委員会(新城純会長、23人)は29日、2016年度農地パトロールで現地を確認、委員から「中間管理機構を通して地域の農家に貸し出してもらいたい」と要望する声が相次いだ。新城会長は「農業委員みんなで吟味し、どういう方法で要請するか考えたい」と述べ、県に働きかけていく考えを示した。同地は、キジなど有害鳥獣の繁殖場所になっているとの声も上がっており、早急な利活用が求められそうだ。

 県空港課などによると、2013年3月の空港開港に合わせ、航空機の進入表面を確保するため、農地約6㌶を取得した。農道を挟んで両側にあり、フェンスで囲われている。

 同地は高さ制限があり、草地だった約2・2㌶はその後も管理されているが、ほとんどがサトウキビ畑だった残りは荒れ放題となっている。

 農地パトロールで現地を案内した字宮良の農業委員は「空港建設から守った優良農地なのに3年間も有効に利用されていない。中間管理機構を通じて宮良の人・農地プランのメンバーに貸し出してもらいたい」と訴え、他の委員も同調した。

 県空港課によると、県農水部を通して中間管理機構からは貸し出し農地として適していないとの回答があったというが、周辺の農家は「高さ制限があるため、ユニックを使うサトウキビは栽培できないが、野菜や草地として十分に利用できるのではないか」と話している。

 一方、荒れ地では有害鳥獣のキジやネズミが繁殖しているとの指摘も。近くでニンジンなど野菜を栽培する50代の農家は「去年は数㌧の被害を受けた。ワナの免許を取得して駆除しているが、捕っても捕っても減らない。県有地に近いところが多い。早く有効に活用してもらいたい」と要望した。

 県空港課の担当者は「農地としての活用を検討しており、早めに処分したい」としている。

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