ジャック・アタリ「東京オリンピック開会式で日本は終わる」 日本の未来を明るくする「処方箋」 | PRESIDENT Online

2020年3月6日号

…「合理的な利他主義」という新しいイデオロギーが根付くことを私は願っています。
繰り返しますが、他者のことを顧みない利己の追求が長続きしないのは明らかです。
他者の幸せを考慮してこそ自分自身も豊かになれるのです。
他者を助けることが、自分を助けること、利他主義が利己の最善の方法であること

…世界経済におけるプレゼンスが弱まっている日本が活気づくには、外国の顧客のニーズを把握し、外国人を魅了し、外国人労働者を受け入れること。
要は、未知なものに対して積極的に門戸を開くことだと、私は常々思っています。
新しいヒト、モノを積極的に受け入れることで、この先どう進むべきか、答えが見えてくるでしょう。

…日本が本腰を入れるべきことは、外国人受け入れ拡大以上に、子どもを産み、次世代への備えを進めるための意識改革です。

「これで幸せだから、子どもはいらない」
「子どもを産むと家計が苦しいから産みたくない」
という利己的な考え方から、
「子どもは日本社会の未来であって社会の宝」
「子どもを産むことが自分の利益」
という価値観に変えていくよう、社会全体の意識改革が必要です。

女性が安心して子どもを多くつくるための最善策は、女性により多くの権利、よりよい仕事を与えることです。

…1つの具体案は、出産後に女性と配偶者に長期休暇を与えることです。
夫婦合わせて、生後、合計6カ月の休暇が必要でしょう。
日本の未来のため、自分たちの利益のため、政府と企業は連携して、より一貫した家族政策を推進する必要があります。

「合理的な利他主義」と「未知なものに心を開く」。
この2つは、日本の未来を明るくする私からの処方箋です。…

情報源: ジャック・アタリ「東京オリンピック開会式で日本は終わる」 日本の未来を明るくする「処方箋」 (6/7) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

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