毎日新聞 2026/4/4 12:15(最終更新 4/4 12:15)
寺社が「おまいりPay」を利用していることを示す案内=京都市下京区で2026年4月2日午後3時25分、南陽子撮影宗教界もキャッシュレス化に対応するなら導入を――。
約1100の寺院が加盟する京都仏教会は2日、お守りなどの授与品や拝観料の受け取りに使える宗教法人向け決済システム「おまいりPay」を東京の企業と共同開発したと発表した。
同会はかつてキャッシュレス決済に反対していたが、危ぶむ理由だった「信教の自由」を守る仕組みを備えたという。同会によると、クレジットカード会社などは個人の支払い情報をビッグデータとして利用している。
参拝者がどの寺社で支払いをしたかが第三者に把握され、個人の信仰信条が推知されて宗教統制につながる恐れがあるとして、同会はキャッシュレス化に反対してきた。だが、海外からの参拝者が増え、クレカや電子マネーに対応する寺社も増えてきたことから、「課題をクリアしてキャッシュレスを受け入れていけないか」(佐分(さぶり)宗順常務理事)と開発に乗り出したという。
おまいりPayは、システムを提供運用する「バリューデザイン」社が、導入した寺社での決済情報を管理し秘匿する。
当面は授与品の支払いを対象とするが、7月から拝観料にも使えるようにし、さい銭なども今後検討する。
導入した寺社での支払いは、参拝者の利用明細にも「おまいりPay」と表示され、寺社名は分からないという。佐分常務理事が宗務総長を務める臨済宗相国寺派では1日から相国寺境内にある承天閣美術館で導入。
今後、相国寺、金閣寺、銀閣寺の他、東寺や鎌倉にある高徳院などが導入予定といい、「全国の寺社に利用を呼びかけたい」としている。【南陽子】

