飲食店持ち帰りに活路 神戸市の“出前支援策”追い風|神戸新聞NEXT

2020/4/17 05:30神戸新聞NEXT

ウーバーイーツでの宅配を始めた「ジーザスピザ」=神戸市中央区中山手通2

野菜たっぷりの弁当を用意する「デリカフェ マザー」=神戸市中央区磯上通8

 新型コロナウイルスの感染拡大による売り上げ減で苦境に立つ外食産業。宅配や弁当などの持ち帰り商品に活路を見いだす動きが広がっている。神戸市は飲食店の支援や外出自粛の後押しに、飲食宅配代行サービス「ウーバーイーツ」と連携し、サービス利用に助成金を出す取り組みを開始。またウェブ上には、持ち帰り可能な飲食店を紹介する情報サイトなどが開設されている。(伊田雄馬)

■ウーバーイーツ

 専用アプリで店に食事を注文すると、ウーバー側からの依頼を受けた個人が配達員として、自転車やバイクで配送。神戸市の支援策では、市内の対象店舗が新しくウーバーイーツに登録する場合の初期手数料や、飲食店が支払う手数料などを補助。購入者にとっても注文額に応じて100~500円ほど安く購入できるメリットがある。

 昨年9月にオープンしたピザ店「ジーザスピザ」(中央区中山手通2)は、4日からウーバーイーツでの配達を始めた。

 「お客さんの多くは10~20代。若者による感染拡大を防ぐため」と店主の城野聖司さん(34)。3月29日から持ち帰りのみに切り替え、売り上げは以前の3分の1程度まで減っている。ウーバーの注文件数はまだ少ないが、「市の補助は店と客双方にありがたい。店を知ってもらうきっかけにもなる」と期待する。

■まとめサイト

 三宮のオフィス街に店を構える「デリカフェ マザー」(中央区磯上通8)。野菜たっぷりの定食が人気だが、新型コロナが直撃。経営する野間口佳子さんは「団体客のキャンセルが痛いが、やるだけやりたい」と弁当販売に注力する。

 夕方以降の営業を見送り、8日から始めたのが弁当販売。「マザーランチ弁当」(650円)を始め、手頃な価格と健康志向でOLや主婦にアピール。毎日でも食べてもらえるよう、メインの総菜を要望に応じて複数用意するなど工夫を凝らしている。

 マザーのように持ち帰りができる店をまとめたサイト「神戸のテイクアウトできるお店情報」が、7日には開設。弁当やオードブルを販売する市内の飲食店情報をカバーしている。

 制作したのは、企業のウェブ制作などを請け負っている土原翔吾さん(28)=稲美町。「こんな時だからこそ、神戸を盛り上げたい」と、フェイスブックなどから100店以上の情報をまとめた。

 掲載を希望する店は、同サイトから無料で申し込める。土原さんは「持ち帰りが広まれば、主婦層の負担も軽くできるし、お店もハッピーになれる」と話す。

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情報源: 神戸新聞NEXT|神戸|飲食店持ち帰りに活路 神戸市の“出前支援策”追い風

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