「コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則」
ミクロのレベルでは、人々は社会的包摂を受け入れている
包摂されるとは同じようになるということではない
違いがあるにもかかわらず調和して生きるということだ
ブランドは顧客を単なるターゲットとみなすべきではない
かつて … 企業がさまざまな広告媒体を通じて自社のメッセージを発信するのが一般的だった
他社よりも目立ち、自社のブランドイメージを維持すべく本当の差別化とはいいがたい差異を作り出す企業もあった
その結果としてブランドは往々にして本当の価値ではなく見てくれだけをよくする包装とみなされるようになり、虚偽の表示がまかり通ることさえあった
この手法はもはや有効ではない
顧客はコミュニティの助けを得て、自分たちをターゲットにする悪いブランドから身を守るようになっている
新タイプの市場 … 彼らにはモバイルという傾向がある
興味をひかれたら … 携帯端末でそれを検索する
買うかどうか決めるときは、価格と品質をオンラインでチェックする
彼らはデジタルネイティブ(物心がつくころからインターネットやパソコンなどが普及していた環境で育った世代)
さまざまな機器を使って、いつでも、どこでも、購買決定を下すことができる
インターネットを自在に使いこなすにもかかわらず、物事を実際に体験することを好む
ブランドと交流するときは、ハイタッチな関わり(人間的なふれあい)を評価する
きわめて社交的でもあり、互いにコミュニケーションをとり、信頼しあう
企業やブランドより友達や家族のネットワークを信頼している
彼らはきわめて接続性が高い
接続性は … マーケティングの歴史でもっとも重要なゲームチェンジャーだ
接続性は … 交流のコストを大幅に低下させる
新市場への算入障壁が下がり、協調による商品開発が可能になり、ブランド構築に要する時間が短縮される
接続性は技術 … スクリーン技術とインターネットによって促進されてきた
ますますハイテク化が進む世界では、ハイタッチの交流が新しい差別化要因になる
購買決定を下す際、顧客は三つの要因に影響される
第一に … マーケティングコミュニケーション
第二に … 友達や家族の意見
第三に … 経験に基づいた、特定のブランドに関する個人的な知識や態度
接続性は保護と信頼をもたらす
接続性は … 気を散らせるもとにもなる
集中力を妨げ … 決断力を制限する
… 多くの顧客が集合知に従い決定をくだす
デジタル経済におけるカスタマージャーニーは顧客間の接続性を反映した5A
認知(aware)、訴求(appeal)、調査(ask)、行動(act)、推奨(advocate)で説明しなおされるべきである
マーケティング4.0のコンセプトは、顧客を認知から推奨に進ませることを究極の目標とする
マーケターは3つの主な影響源、自身(own)の影響、他者(other)の影響、外的(outer)影響を利用するとよい