IPOの十分条件は、自社株式を投資家にとって魅力ある“商品”に育て上げること | INOUZTimes

IPOの失敗と成功の「分かれ道」は “マーケティング視点”にある
通算8社を上場に導いた「IPOスペシャリスト」にIPOの本質を聞きました
IPOスペシャリスト/公認会計士  谷間 真(たにま まこと)
♯IPO INOUZTimes編集部

輝かしい成功の裏では多くのザンネンな失敗が存在します。「千三つ(せんみつ)」と言われるほど難しいとされるIPOともなると成功より失敗の方が圧倒的多数。IPOって難しいですよね…。しかし、ベンチャー企業など8社をIPOに導いた「IPOスペシャリスト」の谷間さんは「押さえるべきポイントがズレているから失敗するんです。“IPOの本質”を見誤らなければ成功確率は高まります」と指摘します。IPOが失敗しやすい意外な理由、成功確率を高める具体的な戦略や方法などを谷間さんに取材しました。IPOの教科書には出ていない “ホントのところ”を聞きましたよ!

目次
◆ 段階を踏まない組織体系や管理体制の変更が危ない
◆ 誰も言わなかった「IPOの十分条件」
◆ 経営者がIPOプロジェクトのリーダーになるべき
◆ 「鐘を叩きました?」と聞けばブレインの実力がわかる
◆ IPOプロジェクトで最重要のプロダクト
◆ コーポレートストーリーには「失敗経験」も
◆ 時間に追われないIPOを

【PROFILE】

谷間 真(たにま まこと)

IPOスペシャリスト/公認会計士
1971年兵庫県生まれ。京都大学在学中の20歳で公認会計士試験に合格し、26歳で初のIPOを経験。 1999年に株式会社ディーブレイン関西の代表に就任し、スタートアップからIPOまでの経営コンサルティング、IPOコンサルティングおよびグリーンシート市場の普及活動を行うとともに、年間100社以上のベンチャー企業経営者からの相談を受け、20社以上のベンチャー企業の取締役・監査役・アドバイザーとして経営参画。2002年にIPO支援コンサルタントとして独立。2003年から2005年の間に4社のIPOを成功させる。2007年から2011年まで「玄品ふぐ」などを展開する株式会社関門海の代表取締役会長CEOに就任。2012年からシンガポールでも活動。2013年にIPOビジネスを再開し、2015年に株式会社バルニバービ、2016年に株式会社キャリア、2018年に株式会社アクリートの東証マザーズ上場に相次いで成功。著書に『IPOビジネスの本質』(リスナーズ刊)。株式会社セントリス・コーポレートアドバイザリー代表取締役。

段階を踏まない組織体系や管理体制の変更が危ない

―まず、どんなことでIPOが失敗する場合が多いんですか。
IPO準備中の業績悪化ですね。でも、それは表面的なこと。ホントの原因は別にあるように思います。
なぜ、IPOを目指すくらい勢いがあるベンチャーやスタートアップが、よりにもよってIPO準備中に業績が悪化してしまうのか。そこを考えるべきです。

―要は“実力不足だった”ということなんじゃないですか?
必ずしもそうとは言い切れません。IPO準備という名目で段階を踏まずに組織体系や管理体制の変更を行ってしまったがゆえに業績が悪化するケースが多いからです。
スピード感ある展開やアグレッシブな判断で急成長しているスタートアップやベンチャーでは、さまざまな経営判断を経営者が即断即決している場合が多いですよね。社長に権限を集中させ、経営の自由度を高める方向で組織体系や内部管理体制をデザインすることはベンチャーやスタートアップにとって“経営の勝ち方”のひとつです。
それなのに、IPOに向けて内部管理体制や組織体系を段階を踏まないで急に厳格なものへと切り替えてしまうと“成長のキーマン”である社長をおさえつけ、経営の自由度が低下します。その結果、業績が悪化して、IPOが失敗する。こんなケースが多いんですよ。組織体系や内部管理体制はIPO準備の割と早い段階で監査法人や主幹事証券会社から指摘されがちです。

―経営の勝ち方が崩されるからIPOできなくなる、ということですね。どうして、そんなことが起きてしまうんですか。
「上場企業イコール大企業」だった昔と同じ“審査スケジュール重視”のスタンスでベンチャーやスタートアップのIPOプロジェクトが進められていることが大きいですね。
ひと昔前は“店頭公開銘柄”でさえ大企業でした。未上場とはいえ、ある程度、組織化や権限移譲が進んでいる大きな会社ならIPOに向けて組織体系や内部管理体制を早い段階で厳格に切り替えても問題はあまり起きないでしょう。
しかし、経営者に権限を集中させることで伸びてきたベンチャーやスタートアップが同じスタンスでIPO準備を進めるのは問題が大きい。実際、私自身、IPOに携わるようになった当初は教科書通りの組織体系や管理体制を要求し、企業活力を奪ってしまった苦い経験があります。
東証マザーズがベンチャーやスタートアップの成長手段として位置づけられているように、いまの時代のIPOの主役は数十人規模の企業。環境は大きく変化したのですから上場企業イコール大企業だった頃の審査スケジュール重視のスタンスを改め、「ベンチャーやスタートアップの成長を促す」という観点でIPOプロジェクトを進めていく必要があります。

誰も言わなかった「IPOの十分条件」

―なるほど、意外と根深い問題がありそうですね…。では、どうすればIPOできますか? たとえば東証マザーズの場合、経常利益がいくらだったら上場しやすかったりするんでしょう。
そうした質問を実際にされることがあるんですけど“IPOの本質”から外れた質問なので、どう説明したものか、いつも言葉に詰まってしまうんですよ(苦笑)。
結論を先に言うと、その企業の株式が“魅力的な商品”であることを株式市場に訴える“マーケティング”ができればIPOできます。

―商品とかマーケティングとか、ちょっとIPOのイメージと噛み合いません。どういうことでしょう?
IPOの自明の定義とは「株式を売却(販売)すること」。自社株という“商品”を投資家という“お客さま”に買っていただくことが「IPOする」ということですよね。
であれば、当然 “お客さま”である投資家にとって自社の株式が “魅力的な商品”であることを伝えるマーケティングが不可欠です。この自社株式のマーケティング活動こそがIPOの本質です。

―理屈はわかりますが、巷のIPO本にそんなことはあまり書かれてませんけど…。
おっしゃる通り、IPOに関するほとんどの出版物は管理体制や審査ポイントが中心です。でも、管理体制を整えることでIPOできるのなら、もっと多くの企業が成功させているはずですよね。
IPOを新製品の発売に例えるなら、管理体制の整備などは取扱説明書の作成、品質検査、品質保証、耐久テストなど、これから発売する商品が“欠陥商品”でないことを証明するプロセスにあたります。これらはIPOの“必要条件”であって “十分条件”ではありません。

―IPOの十分条件とは、どういうことですか?
自社の株式を投資家にとって魅力ある“売れる商品”に育て上げることです。
新製品の発売にあたってもっとも重要なのは「売れるのか売れないのか」の一点ですよね。IPOも同じ。イノベーションを優先させ「商品価値を高める」というマーケティング視点をもってIPOプロジェクトを進めることで、IPOの成功確率が高まります。
一方で、欠陥商品でないことをいくら証明できてもお客さまに「買いたい」と思ってもらえる魅力的な商品でなければ発売にすら至りませんよね。それと同じ理屈で、マーケティング視点を持たず、審査のためのIPO実務のみに没頭してしまった企業は本来の魅力を失ってしまい、その結果、IPOに失敗する可能性が大きいんです。

経営者がIPOプロジェクトのリーダーになるべき

―ここまでをまとめると、IPOの本質とは自社株という“商品”のマーケティングであり、自社の“商品力”を高めるイノベーションを優先させることがIPOの成功確率を高めるということですね。では、具体的な段取りについては何から手をつければいいでしょう?
IPOプロジェクトのチーム立ち上げが最初の関門です。経営者自身がある程度の時間を割けるのであれば、当初は経営者自身が関与してIPOプロジェクトを立ち上げてほしいですね。IPOプロジェクトのリーダーにふさわしいのは、将来をイメージしながら現在と未来の計数をマネジメントできる人材ですから。

―通常は専門知識のある人材がIPOプロジェクトの責任者になるべきと言われます。経営者が自らIPOについてのいろんな専門知識を習得すべき、ということですか?
そうではありません。企業会計や会社法などIPO実務に必要な専門知識は主幹事証券会社や監査法人がサポートしてくれます。
IPOの本質とはマーケティング。マーケティングを担う人材には高いビジネスセンスと広い視野が求められます。では、自社で誰がもっともビジネスセンスがあり、広い視野で事業を俯瞰しているでしょうか。答えは経営者ですよね。だから、IPOの成功確率を高めるためには、自社でもっともマーケティング能力がある人材、つまり経営者がIPOプロジェクトのリーダーを務めるべきなのです。
ちなみに、経営者が多忙で関与できないこともあると思います。その場合は、会社の実態を十分に理解している人材のなかで、営業企画や新規事業開発の責任者などから選ぶといいでしょう。
プロジェクトリーダーが決定した後はIPOを経験・理解し、監査法人や主幹事証券会社との調整役も果たしてくれるブレイン探しです。

「鐘を叩きました?」と聞けばブレインの実力がわかる

―いわゆる“参謀役”ですね。どんな基準で探せばいいんでしょう? IPO経験がいっぱいある人がよさそうな気がしますけど。
10年以内に企業側で複数回、IPOプロジェクト全体を統括もしくは中心メンバーとして経験した人材にブレインになってもらうのが理想です。私の場合、IPOの全体像を見通しながらプロジェクト全体をマネジメントできたと確信できたのは4回目のIPOのときから。最初は全貌が見えないなかで必死に証券会社の言うことに対応しているだけでした。
「IPOがわかっている」とお話しされるコンサルのような方はたくさんいますが、ほとんどの場合は部分的な業務に関与しています。例えば、監査法人でIPOを経験したという場合、監査を行ったにすぎません。証券会社でIPOを経験したという場合も企業側のことを深くはわかっていない場合が多いでしょう。
さらに、もっと簡単な方法で優秀なブレインかどうかを見分ける方法もあります。

―どんな方法ですか?
「鐘を叩きましたか?」という質問をすることです。上場日には東京証券取引所で鐘を5回叩くという儀式があり、その企業のIPOに貢献した人が順番に叩いていきます。IPOプロジェクトを本当にマネジメントしたことがあるブレインなら、おそらくその人は鐘を叩くことになります。


鐘を叩きました?(写真提供:しらべぇ)

―なるほど。走り出しにおける重要事項はふたつあって、そのひとつはIPOプロジェクトのチームリーダーには経営者自身、もしくは経営者と同等のマーケティング能力のある人材を据えること。もうひとつは全体像を見通してマネジメントできるブレインに参画してもらうことなんですね。
逆に言うと、経営管理はできるもののビジネスセンスがない社内の人材をIPOプロジェクトチームの中心に据え、経営経験に乏しい公認会計士やIPOプロジェクトをマネジメントした経験がないブレインがサポートする体制になってしまうのは避けるべき。株式市場にその企業の魅力が十分に伝わる素晴らしいIPOになるかどうか、とても心配です。

―プロジェクトリーダーとブレインが決定した後は、どうすればよいですか。
次は「コーポレートストーリーの構築」です。コーポレートストーリーとは、これまでの自社の成長要因、現状、成長している未来の姿をまとめた資料。投資家へのメッセージ発信を目的につくるもので、外部への企業説明、ドキュメンテーションなど、さまざまな場面での指針となる重要なコンテンツです。実際の企業の経営方針、経営戦略になっていくものでもあります。
コーポレートストーリーを構築していく過程を通じて、会社を成長させてきた経営者の感性が言語に昇華し、戦略化できます。「IPOは会社を飛躍させる」と言われますが、IPO準備の過程で行うコーポレートストーリーの構築もその原動力のひとつです。コーポレートストーリーはIPOプロジェクトを推進していく過程で何度でも変更してかまいません。IPOプロジェクトのチーム編成が決まったら真っ先に着手してほしいですね。

IPOプロジェクトで最重要のプロダクト

―ここで気をつけるべき点はありますか?
自社の理解が浅いコンサルタントや社内の管理部門などにアウトソースするのは絶対にNGですね。
経営者自身が信頼できるブレインとともに知恵を絞り、どうすれば自社の魅力を伝えられるのかを“感情的な想い”と“論理的思考”から真剣に考え抜き、ゼロベースで組み立てることです。

―だけど、結構手間がかかりそうですね。フォーマットとかテンプレはないんですか?
残念ですけどありません(苦笑)。 そもそもフォーマットに穴埋めしたようなストーリーに投資家が納得し、感心してくれると思いますか?
IPOの本質はその企業のマーケティングであり、コーポレートストーリーこそがIPOプロジェクトでもっとも重要なプロダクト。フォーマットに沿って書いていくようなプロセスで生み出されるものではなく、その企業ごとに培った歴史や文化を基礎としたオリジナリティのあるものです。

―なにかコツはありますか?
材料があればあるほどリッチなストーリーがつくれるので、自社の強みも弱みも洗いざらい出すことです。できるだけ多くの項目があった方がコーポレートストーリーに深みや説得力が増しますから。
「これは言わないほうがいいな」とか「これは内容がないので控えておこう」といった “自主規制”はすべきではありません。

コーポレートストーリーには「失敗経験」も

―具体的な手順を教えてください。
まず、コーポレートストーリーの前提として、現在の外部環境に対する認識とその環境のなかで自社が解決しようとしている社会の問題点や課題などを明確にします。そして、社会の問題点や課題に対する基本的な考え方により、自社の存在価値を明確にします。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、その企業が成長しているのであれば、必ず社会の問題点や課題に対して解決方法を提供したり、その補完機能を担っているはずです。
次に、過去および現在のこととして、これまで達成したこと、失敗したこと、競争力として獲得したこと、リスクとして見えてきたこと、前提となる考え方、企業文化などを列挙します。魅力的な企業の未来像は、過去もしくは現在のことが根拠になってはじめて投資家がイメージできます。

―失敗も公開するんですか?
ええ。失敗の経験から得られた教訓も“説得力のある根拠”になりますから。

―確かに。いろんなことをたくさん列挙した後はどうすればいいんですか?
そのなかで自社ならではの本質的な強みや特徴は何かを見極め、コーポレートストーリーの中核に据えます。強みや特徴はひとつである必要はありません。コツは、おおむね100文字くらいで表現する言葉をつくり出し、自社の本質を言い切ること。このプロセスにもっともセンスが問われます。
そして、列挙した項目を本質的な強みや特徴に対して、因果関係として結び付けていきます。それらは中核にある強みや特徴の原因なのか、現在そして今後も生み出されていく結果なのか、さらに派生する効果なのか。それらを整理してストーリー化していきます。ストーリーの説明を補完し、説得力を高める事例やデータ集めも必要です。


谷間さんがIPOプロジェクトをマネジメントしたバルニバービ(2015年10月に東証マザーズ上場)のコーポレートストーリーをまとめた「成長可能性に関する説明資料」の一部

まとめると、コーポレートストーリーとは、問題提起と存在価値、事業のポイント、ヒストリー、本質的な強みや特徴の要因と結果、具体例やデータ、派生する効果。これらの要素を抜け漏れなく網羅し、最終的にストーリーとして表現したものです。その骨格は文章で書くと2~3枚程度の簡単なものでなければいけません。

難易度は高いと思います。でも、IPOを目指すのであれば経営者自身がコーポレートストーリーの構築とドキュメント化に、是非、取り組んでほしいですね。

時間に追われないIPOを

―コーポレートストーリーとは自社のコアな競争力や魅力を言語化したものであり、その企業の未来に向かった成長戦略そのものだ、との印象を受けました。
そうですね。上場企業の成長戦略とは「当社はこんな方法でこれを成功させます」と社会と約束することであり、「だから応援してもらえませんか?」「ウチの株を買ってもらえませんか?」と投資家にメッセージングすること。これってマーケティングの概念と一緒です。

非上場のプライベートカンパニーとIPOをしたパブリックカンパニーの根本的な違いもここにあります。「社会と約束できる経営者なのかどうか」という点にIPOできる経営者の条件は凝縮できます。

―IPOを目指している経営者にアドバイスをお願いします。
時間に追われないIPO準備を進めてほしいですね。
業績は赤字なのにVCなどから資金調達してIPOを目指すケースもありますけど、そうした場合、調達した資金がなくなる前に結果を出さなければいけません。つまり、時間に追われながらIPOを進めていくことになります。なにごともそうですけど、時間に追われると十分な結果が得られない場合が多いものです。
しかし、黒字を出していれば時間に追われません。ですから、ベンチャーやスタートアップだから赤字でいいという理屈はなく、黒字が出るように“商売”をきちんとやる。それもIPOの成功確率を高める基本的な戦略のひとつです。


東京証券取引所の東証アローズ Photo:INOUZ Times

―最後に、谷間さんは「IPOスペシャリスト」という名称を使っていますけど、どうしてIPOコンサルタントではなくIPOスペシャリストという名称を使っているんですか?
答えになるかどうかわかりませんが、私がIPOにのめり込むようになった原体験をお話ししましょう。
ベンチャー支援は私にとって“人生のテーマ”なんです。実は父親がかつて関西方面では有名な公認会計士で、東証マザーズができる何十年も前から「日本にベンチャー企業が生まれ育つ土壌が必要だ」と提唱し、担保がなければ銀行は融資しなかった時代に、ベンチャー企業に無担保融資する仕組みをつくって自ら事業展開。マスコミからも注目されていました。
しかし、そんな父が日航機の御巣鷹山墜落事故に遭遇し、想い半ばで急逝してしまいました。その時に自分の人生の姿勢が決まったというか、「父の遺志を継いでベンチャー支援に携わっていく」と心を決めたんです。1985年、私が14歳のときでした。
IPOに成功すれば社員が活気づき、経営者は大きな達成感を味わえるとともに「どんな会社にすべきか」という事業の本質を見極められるようになります。会社のレベルも上がります。そうして社会から求められる企業を少しでも多く増やしていきたい。それが私の人生のテーマです。

情報源: IPOの失敗と成功の「分かれ道」は “マーケティング視点”にある | INOUZTimes

トヨタなど輸出13社に消費税1兆円を還付|全商連[全国商工新聞] 181105

トヨタなど輸出13社に消費税1兆円を還付
全国商工新聞 第3335号11月5日付

10%で“恩恵”さらに 税理士・元静岡大学教授 湖東京至さんが試算

 輸出大企業への消費税の還付金は日本を代表する製造業13社だけでも約1兆円-。安倍首相の消費税10%への増税宣言で国民・中小業者にさらなる負担が押し付けられようとする一方、輸出大企業は消費税を1円も納めていないのに、莫大な還付金を受け取っている実態が明らかになりました。還付金を推計した湖東京至税理士(元静岡大学教授)が実態を解説します。

 消費税の仕組みで最も不公平なのは輸出大企業に対する還付金制度です。中小零細企業はたとえ赤字でも消費税を納めなくてはなりませんが、一方でトヨタ自動車などの輸出大企業は消費税導入以来、一度も消費税を納めたことはありません。毎年、毎月、税務署から還付金が振り込まれてくるのです。

消費税収の25%

 国税庁統計年報書によれば、還付額は消費税の税収全体のおよそ25%、つまり業者の皆さんが納めた消費税のうち4分の1はトヨタなどの大企業に支払われ、残りの75%が国の税収というわけです。
 私は毎年、輸出大企業(製造業)の還付金を推計計算してきました。最新の各社の決算に基づく還付金は表1のとおりです。表に上げた13社だけで約1兆円の還付金になります。輸出大企業を管内に抱える税務署は消費税の税収より還付金が多いため、消費税の税収が赤字になっているところがあります。赤字税務署を赤字額の多い順に示したのが表2です。第1位はやはりトヨタ自動車のある愛知県豊田税務署です。赤字税務署の常連は毎年同じ顔触れです。
 還付金額は税務署も発表しませんし各社も公表しませんので、私の推計計算によるものです。ですから必ずしも正確な還付金額ではありません。ただし、赤字税務署の還付金額は国税局が発表したものですから、いわば動かぬ証拠といえましょう。赤字になっていない税務署でも東京の麹町税務署や蒲田税務署、麻布税務署、静岡の磐田税務署、名古屋中村税務署などは輸出大企業の本社があり、還付金額も膨大な額に上りますが、納税する中小企業がたくさんあるため、たまたま赤字にはなっていません。これらは赤字予備軍の税務署です。

輸出の補助金に

 税金の還付とは、年末調整で戻ってくるときのように、自分が税務署に納めた税金が多かったとき、返してもらうことをいいます。トヨタなどの大企業は一度も税務署に消費税を納めたことはありません。下請けや仕入先に払った代金に消費税が含まれているのを税務署に納めたものとして還付を受けているのです。いわば「横領」のようなものです。アメリカ政府は輸出還付金を「リベート」と言っています。還付金は明らかに輸出企業への補助金であり、WTO(世界貿易機関)ルールに違反します。
 しかも今後、税率が上がるほど還付金額は増えますから、輸出大企業にとって税率引き上げは好ましいものです。むしろ早くヨーロッパ並みの20%にするよう主張しています。彼らこそ税率引き上げの元凶なのです。

情報源: トヨタなど輸出13社に消費税1兆円を還付|全商連[全国商工新聞]

京都Sake Project

2019-07-13 16:44:01NEW !
テーマ:平安日本酒フェスティバル2019
今年の7月は涼しいですね。
祇園祭の頃、特に宵山期間の始まる7月半ばはうだるような暑さがここ数年は続いてたのに、今年は30℃を超えることも稀です。
そう、7月の京都は祇園祭。
中でもハイライトは17日の山鉾巡行(前祭)とその前日3日間の宵山期間。
この宵山期間中に平安日本酒フェスティバルのPRで出張日本酒バーが出店します。

出張日本酒バー@祇園祭宵山
~プレイバック平安日本酒フェスティバル2016-2018~
日時:2019年7月14、15日(日、月)14:00~22:00
お酒は一杯300円(60ml)
   (日本酒が売り切れ次第終了)
場所:西村鮮魚店前(六角通新町と室町の間

今年は参加しないけど、過去に平安日本酒フェスティバルに出てくださった酒蔵のお酒を揃えて皆さんをお待ちしてます。
もちろん、ここで平安日本酒フェスティバルのチケットも買えますよ!!

平安日本酒フェスティバル2019
日時:2019年9月8日(日)10:00~17:00
   (料理・日本酒が売り切れ次第終了)
場所:平安神宮前(岡崎公園)
前売りグラス引換券(500円)好評発売中!!
イープラスでの購入はこちら

日本酒は古酒を除いてどれを呑んでも一杯300円(60ml)。
気になるラインナップは以下の通り。

都美人 純米活性にごり
菊鷹 ハミングバード純米無濾過生酒
吟花 純米吟醸無濾過生原酒 29BY
伊根満開 赤米酒
喜楽長 辛口純米吟醸
不老泉 杣の天狗純米吟醸生酒28BY
46903 SHIROKUMASAN 27BY
BLACK SWAN Sparkling
大信州 純米吟醸スパークリング
浪乃音 純米吟醸生 花火
玉川 ICE BREAKER
奥鹿 生もと純米無濾過生原酒2015
壷中重星霜 純米吟醸平成15年(600円)

全13種類。
古酒以外はどれを呑んでも300円。
立ち吞みではありますが、いろいろ試していってください。
宵山を歩いていると、どうしてもビールばっかりになっちゃうので、違うものが呑みたいという方はぜひ(^^)
そして、お酒を気に入っていただいたらその場で平安日本酒フェスティバルの前売りグラス引換券を買って当日に備えましょう!!
祇園祭宵山は日本酒で乾杯!!(≧▽≦)
そして、9月8日は平安神宮前で日本酒で乾杯!!(^0^)/

前売りグラス引換券、ポスター・チラシ設置協力店の問合せ、ボランティアご希望の方は事務局までご連絡ください。
取材の申し込みやイベントについてのお問い合わせも事務局までお願いいたします。

平安日本酒フェスティバル実行委員会事務局
(日本酒BARあさくら内)
〒604-8001
京都市中京区木屋町御池下がる一筋目東入る大久ビル2F
(中京区上大阪町518-2)
Tel/FAX:075-212-4417
mail: yoshihito82@gmail.com
#日本酒#京都#日本酒で乾杯#HNF#日本酒好き#HNF2019#日本酒イベント#平安日本酒フェスティバル#フードイベント#祇園祭

情報源: 京都Sake Project

参院選、沖縄 7/13(土) 6:02配信


 2022年に復帰50年を迎える沖縄。「基地負担に苦しむ沖縄」というイメージが強調されることの多い沖縄だが、高層マンションや高級ホテル、最新のショッピングモールが次々に生まれる現在のその姿を見ると、隔世の感があることはたしかだ。良くも悪くも沖縄は大きく変わりつつある。

 が、ほとんど変わらないものもある。その1つが政治風土・選挙風土だ。

「辺野古埋め立て」をめぐって政府との激しい対立がつづく沖縄県だが、7月21日に投開票が予定される参院沖縄地方区には、自民党公認で公明党と日本維新の会が推薦する沖縄経済界の若手リーダー・安里繁信氏(49歳)、埋め立てに反対する「オール沖縄」が選んだ無所属の野党統一候補で、立憲民主党、国民民主党、日本共産党、社民党、沖縄社会大衆党が推薦する琉球大学名誉教授の高良鉄美氏(65歳)など4氏が立候補を届け出た。事実上、安里氏と高良氏の一騎打ちだ。

 地元メディアは、今回の選挙の争点を「基地への賛否」(経済成長か埋め立て反対か)に求めている。が、1972年に復帰して以降、沖縄の国政選挙・知事選挙の大半が「基地反対への賛否」(経済振興か基地反対か)をめぐるものだった。この半世紀、ほぼ同じテーマをめぐって選挙が行われてきたことになる。

 だが、基地や安保をめぐる環境は50年前とは様変わりし、経済も大きく変容した。中国や北朝鮮の軍事的脅威が飛躍的に増大する一方、当の中国からの観光客を中心にインバウンドが膨らみ、沖縄は今や「観光客1000万人」時代を迎えている。にもかかわらず、沖縄における選挙の争点がこの半世紀のあいだほとんど変わらないというのは驚くべきことだ。

 基地反対派は「沖縄の基地負担が復帰以来ほとんど変化していないからだ」という。そうした一面は否定できないが、米軍は縮小され、彼らが引き起こす事故や事件が激減したことも事実だ。県民の幸不幸は、基地だけに左右されるわけではなく、経済だけに左右されるわけでもない。基地への賛否が問題となる選挙が行われるたびに、「抵抗する沖縄」というより「変わろうとしない沖縄」という政治風土のイメージが脳裏をよぎる。

「オール沖縄」が擁立した高良氏は、「辺野古埋め立て反対」に加えて、「日米安保・日米同盟破棄」「違憲の自衛隊は解体」という立場を鮮明にした。基地負担が大きな政治課題となっている沖縄でも、1960年代・70年代に戻るような錯覚をもたらす「反米護憲」の主張を前面に出す候補者は珍しい。高良氏は「今すぐの話ではありません。段階的にという意味です」と補ったが、共産党に近い「遺物のような安保観」が露わになったことに変わりはない。

 翁長雄志前知事は「日米同盟は認めるが、辺野古移設は認められない」という立場だった。玉城デニー現知事も翁長氏の安保観を継承している。加えて、前知事・現知事とも自衛隊を支援する沖縄防衛協会の役員だった。「オール沖縄」を構成する立憲民主党や国民民主党も日米同盟を支持し、自衛隊の存在を認める。自民党に近い現代的な安保観を共有する彼らが、米軍と自衛隊を否定する安保観の持ち主を支援するのは、「基地への賛否に拘る沖縄の選挙風土」を意識した政治的妥協の産物だろうが、やはり釈然としない。対立候補の安里氏も、候補者討論会で日米同盟破棄という高良氏の持論に触れ、「天国の翁長知事はどう感じるでしょうか?」と疑問を突きつけている。

 実は安里氏も辺野古移設には消極的だ。政策発表記者会見では、「ぼくは口が裂けても(辺野古)推進とはいいませんが、反対と声を上げて問題が解決するなら、とっくに(声を)上げていますよ」といって、一部の自民党関係者を怒らせてしまった。しかし「基地反対」を唱えるだけでは前に進めない、というのが安里氏の基本的立場だ。政府の姿勢に疑問はあるが、旧時代の安保観を引き摺る「オール沖縄」の主張にはまったく同意できないという思いが滲んでいる。

「反対と声を上げて問題が解決するなら、とっくに上げている」という安里氏の主張はすこぶる現実的だが、動かないものを動かす努力よりも、動くものを動かす努力に意義を見いだすのが安里氏の手法である。氏には、日米両政府による「嘉手納基地以南の主要な米軍基地の撤去」というSACO合意を着実に実現することこそ最善だという認識がある。辺野古が大きく問題化したこともあって、計画全体が大幅に遅れているのが実情だ。

 たしかに、基地問題をあたかも辺野古埋め立てだけに限定するかのような「オール沖縄」の活動は、「木を見て森を見ない」ものだ。本来の目標は「県民の基地負担の軽減」であって、「辺野古埋め立て阻止」ではないはずだが、多くの人々が目標を見失っているように見える。

 基地問題に対する安里氏の主張は「本来の目標を思い出せ」というに等しいものだが、半世紀のあいだ「基地への賛否」という争点の立て方に拘ってきた沖縄の政治風土への異議申し立てでもある。安里氏のキャッチコピーは「右でも左でもなく前へ」だが、これは基地や安保への姿勢に基づいた県民分断の歴史に終止符を打とうとする氏の「未来志向のリアリズム」を象徴する言葉だ。とはいえ、「基地への賛否」という二択に慣れてしまった沖縄県民にこうした主張が浸透しにくいことも紛れもない事実だ。

 一方で変化の兆しもある。今回の選挙をめぐる各種調査で、復帰前の沖縄を知らない20代から40代にかけての世代が、高良氏より安里氏を支持していることがはっきりしたからだ。もともと彼らのあいだでは、無名だったKiroroの「長い間」を自社のCMソングに起用して彼女たちの全国制覇に一役買い、沖縄ローカルの人気テレビ番組でホスト役を務めていた安里氏の知名度は高い。遺物のような安保観まで許容する「オール沖縄」よりも、氏が示した「未来志向のリアリズム」のほうに説得力を感じるのはきわめて自然なことだ。

 が、安里氏の行く手を阻むのは「オール沖縄」だけではない。保守層の安里氏への反発も強い。父から受け継いだ年商数億円の運送業を、自らトラックのハンドルを握りながら年商130億の企業グループ(シンバグループ)に育て上げた実績は、伝統的な既得権益や補助金にどっぷり浸かった企業が多い沖縄では、ちょっとした「脅威」でもある。独創的な経営によって既存の慣行や因習を壊しながら前に進んできた安里氏を「アウトサイダー」あるいは「ヤンキーの成り上がり」と見なして敬遠する経営者や識者も少なくない。

 逆にいえば、安里氏の存在は、従来の「基地への賛否」という沖縄固有の政治的評価軸を揺るがすだけではなく、沖縄経済界の地図も大きく書き換えてしまう可能性があるということだ。だからこそ抵抗も大きい。「革新者」の宿命である。

 選挙結果の如何にかかわらず、若い世代を動かしつつある安里氏の「右でも左でもなく前へ」という主張や未来志向のリアリズムは、復帰前の沖縄を知らない世代が増えれば増えるほど浸透していくだろう。保革にかかわらず、「ジジイの時代」はいよいよ終わりを告げようとしている。

 復帰後約50年、沖縄の政治風土はようやく変わり始めている。

篠原章(しのはら・あきら)
評論家。1956年山梨県生まれ。経済学博士(成城大学)。大学教員を経て評論活動に入る。沖縄問題に造詣が深く、著書に『沖縄の不都合な真実』(共著)、『報道されない沖縄県基地問題の真実』(監修)、『外連の島・沖縄 基地と補助金のタブー』など。

週刊新潮WEB取材班編集
2019年7月13日 掲載 新潮社

情報源: 参院選、アウトサイダー「安里繁信」は沖縄を変えるか Kiroroとの意外な関係(デイリー新潮) – Yahoo!ニュース

有機農業を科学する|深掘!土づくり考|土づくりのススメ|営農PLUS|農業|ヤンマー

Vol.1 有機農業を科学する

有機農業に対する誤解
環境への配慮や健康志向の高まりから有機農業が注目され、各地でさまざまに取り組まれています。しかし、有機農業の定義があいまいなことから、無農薬栽培と同義で捉えられるなどイメージが先行し、誤解も生じているようです。
そこで、第1回目は有機農業を科学的に捉え、そのメカニズムを最新の事例とともに解説します。

作物は無機態窒素で大きくなる 有機物と栄養吸収の仕組み

作物は栄養素を肥料や土壌から吸収し生長します。その中でも窒素は生長に必要なタンパク質の元となる重要な要素で、作物はアンモニアや硝酸のような無機態で吸収することがわかっています。では、有機質肥料からはどのように窒素を吸収するのでしょうか。

有機物は土壌に投入されると微生物のエサになり分解されていきます。
そして、微生物が増殖と死滅を繰り返し、その死がいも別の微生物のエサになり、循環利用され、最終的にはアンモニアや硝酸などの無機態窒素となります。
作物はこれを吸収しているのです(図1)。

(図1)有機物と栄養吸収

有機質肥料と品質・食味の関係は明らかではない
このように有機物は微生物の分解により無機態窒素(アンモニア・硝酸)へ変化して作物が吸収できる形になります。
ここで注目してほしいのが、植物が吸収している無機態窒素と、化学肥料のアンモニアや硝酸とは成分として同じであるということです。有機農産物はおいしいというイメージがありますが、化学肥料だけでも食味の良い野菜をつくっている方もあります。
現在のところおいしい理由が有機栽培によるものかどうかはまだ解明されていません。

明らかになってきた窒素吸収形態
しかし、最近の研究では、作物の窒素吸収形態にこれまでの常識にはない新しい事例が報告されています。

(表1)は、ホウレンソウの生育を肥料の違いにより比較したデータです。この試験では、土壌に①化学肥料のみ、②有機物+化学肥料、③有機物のみの3つに分けて施用し、収量と体内品質を示す硝酸濃度について計測しました。その結果、③の有機物施用区ではホウレンソウの収量も多く、体内の硝酸濃度も低いことがわかりました。

(表1)肥料の違いによるホウレンソウの生育比較

区分 窒素量(kg/10a) 収量(t/10a) 硝酸濃度(mg/10a)
① 化学肥料のみ 20 4.11 3280
② 化学肥料
有機物(4t/10a) 20
24 5.22 2690
③ 有機物のみ(4t/10a) 24 5.13 2266
(岩手県データ 小田島ら 2006から)

また、別の試験において、作物種の違いによる比較も行ってみました。ピーマン、リーフレタス、ニンジン、チンゲンサイ、ホウレンソウの5作物を①化学肥料(硫安)のみ、②有機物(菜種油かす)のみ、③無肥料の3つの試験ポットで栽培し、窒素吸収量を比較してみました。

その結果、ピーマンやレタスは、化学肥料区でよく窒素を吸収する一方、ニンジン、チンゲンサイ、ホウレンソウでは逆に有機物区での窒素吸収量が高く、野菜の種類により反応する肥料が異なる結果となりました(図2)。

(図2)作物別の窒素吸収量

冬作物には、堆肥が効く

なぜこのような現象が起こったのでしょうか。
同じ量の窒素成分を持つ有機物を施用したにも関わらず、ニンジン、チンゲンサイ、ホウレンソウといった一部の冬作物は、化学肥料よりも高い窒素吸収量を示しています。
つまり、これらの作物は、有機物が無機態に変化する前の有機態(可給態窒素)の段階で、窒素成分を直接吸収すると考えられます。

古くから「冬作物には、堆肥が効く」という言葉があります。試験結果はそれを裏付けるものとなりました。いにしえの人は、経験的にこのことを知っていたのでしょう。

有機窒素を直接吸収できる タンパク様窒素PEON


(図3)有機物の分解プロセスと植物の窒素吸収・生長
先の試験結果を受け、直接吸収できる窒素成分をさらに研究した結果、冬作物では、微生物の分解により生成されるタンパク様窒素のPEONを直接吸収していることがわかりました。
一般的に冬作物は日照が少ないため、無機態窒素を吸収しても、光合成による糖の合成が弱くなります。そのため、生長する速度が遅く、吸収した硝酸態窒素の利用が遅れ、体内に多くたまることになります。
しかし、ニンジン、チンゲンサイ、ホウレンソウといったPEON吸収能力を有する作物は、吸収したPEONに含まれる糖を細胞の成長に利用することで光合成不足を補い、日照の少ない冬場においても、旺盛な生長を示すのです(図3)。

有効な作物種と施用方法を知り適切な有機物施用を
実験結果が示すように有機物の施用効果は作物種によって異なります。また、有機物の種類により含有窒素量が異なり、無機化までの速度も異なることから、有機質肥料の導入には経験と勘が必要です。
また、有機物の施用は土壌中の生物性、物理性が改善され、連作障害の予防に効果があることが知られています。また、石油資源に頼らず持続型農業を実現することができます。
しかし、有機物の大量投入は化学肥料と同様に窒素汚染や流亡を招きます。

効果的な利用法と有効な作物種を正しく知り、持続的にバランスの取れた農業経営を行うことが重要です。

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メルカリが検索結果に「売れた商品」も表示するのはなぜ? 商品検索におけるUI/UXの考え方 – ログミーTech

メルカリの検索結果における優先順位
僕の頭の中で検索結果を構成する要素と、その優先順位はこの順なんです。

「Freshness」「Recall」「Precision」の順ですかね。
新着性は、アップデートがどんどん川の流れのように、新しいものがどんどん出品されていく状態。
そのリズムを止めず、どんどんアップデートされている状態を確保します。

そうはいっても検索なので、再現率も重要です。
クエリに対して必要かつ十分なドキュメントを、どれだけ多くお客様に表示することができているのか。

そのうえで、並び順ですね。
なるべく上に来たほうがいいに決まっています。


情報検索とメルカリでは、ちょっと違うねというところが各要素であります。
あとは、何人かの方がおっしゃった多様性みたいなもの。
Recallを考えるときに、メルカリやECだと、ついで買いみたいなものもありますからね。

なんて言ったらいいのかな……化粧品とかでは、欲しいと思っていたものをそのままダイレクトに買わずに、似ているものを買ったりということがよく起きるらしいです。
そういったセレンディピティ的なものを、どれだけ意図的に仕込んでいくかですね。

あとは、同義語拡張、synonym拡張みたいなものを、どれだけ大規模に自動でやれるかもけっこう大事なんじゃないかなと思います。

情報源: メルカリが検索結果に「売れた商品」も表示するのはなぜ? 商品検索におけるUI/UXの考え方 – ログミーTech

グーグルが旅行分野に本腰、「Google Travel」提供開始、旅行関連サービスを集約し、マップ上で宿泊・飲食予約の拡充も | トラベルボイス

グーグルは2019年5月14日、航空券、ホテル、旅行情報などを横断的に検索できるナビゲーション機能「グーグル・トラベル(Google Travel)」をデスクトップで提供開始した。
行き先ややりたいこと、宿泊、航空券など、多岐に渡るプロダクトで構成される旅行の特性に配慮したもの。
航空券やホテルの予約、現地情報など、様々なページやサイトを行ったり来たりしながら、効率的に旅行プランニングができる機能を実現した。

同サービスは、昨年モバイル版が先行してリリースされていたが、このほどデスクトップでも同じ機能が利用可能になり、複数デバイス対応が可能になった。
日本語版でも一部を除き同等の機能が利用できる。

「グーグル・トラベル」にアクセスすると、地図検索の「目的地」、航空券検索の「フライト」、宿泊検索の「ホテル」、現地情報や天気予報などを集めた「トリップス」、ツアー商品など「パッケージ」といったメニュー項目が一つのページに並んで表示されている。
また、グーグル検索トップページで、例えば「東京のホテル」などのキーワードで検索した場合も、同ページが表示される。
※「トリップス」と「パッケージ」のメニューは、日本語版では未対応。

昨年から、グーグルアカウントのユーザーであれば、Gメールで受信したホテルや航空券の予約確定の通知が「トリップス」に自動保存されるようになったが、これ以外の予約情報などを、自分で追加・編集する機能も近く加える見通し。

フライトやデスティネーション情報に関する検索履歴や保存ページは、自動的にトラッキングされ、気になってチェックした情報が「トリップス」に蓄積される(グーグルアカウント利用時)。
今後、この機能をさらに拡充し、「現地アクティビティ」や「ホテル」も対象に加えていく。
一方、自分の検索履歴をトラッキングされたくないという場合は、同機能をオフにする選択肢も用意する。

すでに現地にいる人をターゲットにした新機能では、グーグルマップを入り口とした検索サービスの充実に力を入れている。
マップで検索した場所の周辺情報として、「レストラン」「コーヒー」「イベント」などのアイコンを用意。
人気のある店や、周辺の名所旧跡などの詳細を順次、追加していく計画だ。
今後、数か月をメドに、グーグルマップで検索した場所の周辺にあるホテルやレストランの予約機能も追加していく。


「グーグル・トラベル」日本版

グーグルが目指す「旅行計画をシンプルに、すぐアクセス可能に」、その未来は?

グーグルが目指すのは「旅行プランニングをもっとシンプルにすること、一番欲しい情報にすぐにアクセスできること」(グーグルのバイス・プレジデント兼トラベル分野プロダクトマネジメント、リチャード・ホールデン氏)。
ユーザーにとって、利用しやすいデバイスや検索手法は、その時々で変化するとの考えから、入り口には、検索トップページに加え、グーグルマップ、さらに旅行情報をまとめた「グーグル・トラベル」の3つを用意。
さらにモバイルやデスクトップなど、複数デバイス対応を進めていく方針としている。

グーグルでは、これまで航空券予約のために「ITAソフトウェア」、レストラン関連では「ザガット」など、旅行関連の様々な事業を買収する一方、独自にホテルのメタサーチや旅行レコメンデーション機能を開発するなど、「トラベル」事業の足場固めを進めてきた。

米・観光産業ニュース「スキフト」では、「それでも今までは、それぞれのプロダクトを別々に検索する必要があった。
しかし、すべてを同じサイト上で検索できるようになり、デスクトップにもモバイルにも対応できるようになったことは、大きな前進であり、大手OTAにとっては脅威だ」との見方だ。
しかも、大手OTAの営業マーケティング費の多くが、潜在的なライバルであるグーグルに流れ込んでいる現状は皮肉だと指摘している。

「グーグル・トラベル」はまだ発展途上にあり、例えばレンタカーやライドシェア、クルーズ、ダイナミックパッケージなど、総合的な旅行サイトと呼ぶには足りない要素は多いが、「テスト運用を何度も繰り返し、最後にはユーザーにとって非常に便利なプロダクトに仕上げ、一気に世界中のマーケットを席捲、それからマネタイズに着手するというのが得意の手法だ」(スキフト)と警鐘を鳴らす。

グーグル・トラベル

情報源: グーグルが旅行分野に本腰、「Google Travel」提供開始、旅行関連サービスを集約し、マップ上で宿泊・飲食予約の拡充も | トラベルボイス

古典の絵巻物、電子マンガで復活 日文研が無料配信|エンタメ!|NIKKEI STYLE

2019/4/2付 日本経済新聞 夕刊

日文研が無料漫画総合サイトで配信する「まんが訳 酒天童子繪巻」(其の四)より

国際日本文化研究センター(日文研、京都市)は所蔵する絵巻資料を電子漫画にして無料で配信する取り組みを始めた。漫画形式への“翻訳”で、古典の新しい読み方を提案する試みだ。

警戒を解こうとしない不敵な面構えの酒呑(酒天)童子。一方で真意を悟られまいと振る舞いつつ、敵の懐に入っていく主人公――。大乱闘前の緊張感ある腹の探り合いが、個々のクローズアップでコマ別に強調される。群像のロングショットも大小のコマに切り分け、1ページ分ずつつないだ。あくまで原本から抜き出しての再構成に徹し、絵そのものを描き直すことは一切していない。

■「酒呑童子」を公開

KADOKAWAの無料漫画総合サイト「Comic Walker」上で今年1月に公開した「まんが訳 酒天童子繪巻」だ。原本は全3巻からなり、漫画版では1話あたり十数ページ立ての全6話構成に組み直した。画面上に現れる1ページずつを右へスクロールして読み進めていく。

あらすじはヒーローによる怪物退治。都の貴族の娘を相次ぎ誘拐する酒呑童子のすみかを、源頼光率いる四天王ら一行が突き止め、計略を用い一味を討ち取る。「ストーリーがわかりやすいし、何より日文研所蔵の自前資料なので、(通常ならネックとなる)著作権の問題もクリアしやすかった」。電子漫画化の第1弾にこの絵巻作品を選んだ理由を、大塚英志教授はこう説明する。

原本は絵画のみだが、日文研には異本の酒呑童子絵巻があり、こちらの詞書(ことばがき)(テキスト)を基に現代語のセリフの吹き出しやナレーションを作成した。古典籍を現代語訳で読むのに近い感覚で楽しめる。

1ページを右上から左へ、突き当たっては一つ下段の右にもどって――を繰り返していくコマ運びは、ストーリーの流れが無理なくふに落ちる語り口だ。ところが原本の絵巻物は、戦後漫画で育った目にはところどころで違和感がある。

たとえばヤマ場の乱闘シーンで酒呑童子の首が飛ぶ瞬間。絵巻ではその隣で、がぶりと主人公の兜(かぶと)に食らいつくもう一つの首が描かれる。いきなり隣から別の怪物が現れたのかと思いかねないが、これは切られた後に首が主人公を襲う一連の経過を示したもの。同じ画面内に何度も同一人物が登場する「異時同図」という表現手法で、絵巻ならではの約束事だ。

■コマ割り議論熱く

大塚英志・日文研教授

漫画訳電子版の制作には、大塚教授や山本忠宏日文研客員准教授ら7人のほか、セリフやナレーションの整合性監修に久留島元・日本学術振興会特別研究員が当たった。3月30日には第2弾の「まんが訳 道成寺縁起」を全編公開した。

電子化は作画する創作過程がないため、単調な作業に思われがちだ。だが、絵巻に描かれた手のしぐさや後ろ姿などは、それだけでも情感を物語る。「どの部分を際立たせて、セリフやナレーションを重ねるか。劇的場面を見開き2ページに据えるため、流れの緩急を制御しながら、どうコマの大小に配置するか。舞台裏で議論は大いに盛り上がった」(大塚教授)

コマ割りを通じて物語の時間的進行と展開を伝える語り口は、大塚教授によれば、終戦直前に手塚治虫が開発。対象に迫ったり引いたりして、意図的に撮り分けたカットをつなぎ合わせて流れを構成していく映画の手法にならうように、日本の戦後漫画はコマとコマをつないで物語を紡いでいく。石ノ森章太郎らがこの語り口を洗練させていった。

戦後漫画が培った語り口で再構築すれば、絵巻物をわかりやすくとらえ直すことができそうだ。並行して、現代人に知らず知らず根を下ろしているこの語り口も「2ページ見開きを1単位とする漫画誌固有の制約に最適化してきた産物」(大塚教授)であったことを教えてくれる。

(編集委員 岡松卓也)

情報源: 古典の絵巻物、電子マンガで復活 日文研が無料配信|エンタメ!|NIKKEI STYLE

リンク集 : 知的財産戦略推進事務局 クールジャパン戦略 – 内閣府


ジャパコン
JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)


Japanese Food Information(農林水産省)
日本酒造組合中央会


伝統工芸品青山スクエア
メディア芸術データベース
文化庁メディア芸術祭


100 Tokyo
独立行政法人 国際観光振興機構(JNTO)
国立公園(環境省)
ロケーションデータベース(文化庁)


クールジャパン機構
J-LOP
(一社)放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ)
日本貿易振興機構(JETRO)
独立行政法人 中小企業基盤整備機構別
国際交流基金別


経済産業省(クリエイティブ産業課)
経済産業省(メディアコンテンツ課)
農林水産省(食糧産業局)
総務省(トップページ)
外務省(広報文化外交)
文化庁(トップページ)
国税庁(輸出支援の取組み)
http://www.mlit.go.jp/kankocho/

情報源: リンク集 : 知的財産戦略推進事務局 クールジャパン戦略 – 内閣府

エクリチュールについて – 内田樹の研究室 2010-11-05

「エクリチュールと生き方は「セット」になっている」

…エクリチュールというのはロラン・バルトが提出した概念である。バルトは人間の言語活動を三つの層にわけて考察した。

第一の層がラング(langue)
これは国語あるいは母語のことである。
私たちはある言語集団の中に生まれおち、そこで言語というものを学ぶ。ここに選択の余地はない。私は日本に生まれたので、日本語話者として言語活動を開始する。
「国際共通性とか考えると英語のほうが有利だから、英語圏に生まれたい」というようなことを言うことはできない。

第二の層が「スティル」(style)。
これは言語運用における「パーソナルな偏り」のことである。
文の長さ、リズム、音韻、文字の画像的印象、改行、頁の余白、漢字の使い方などなど、言語活動が身体を媒介とするものである以上、そこには生理的・心理的な個人的偏差が生じることは避けがたい。
ある音韻や忌避し、ある文字を選好し、あるリズムを心地よく感じる・・・といった反応はほとんど生得的なものであり、決断によってこれを操作することはできない。
例えば、私は中学生の頃、とつぜん「た」行で始まる単語を言おうとすると吃音になるという時期があった。
「たかだのばば」と言おうとすると単語が出てこないのである。
駅の窓口で「う・・・」とうめいたきり立ち尽くすということが何度もあった(当時は自動販売機がなく、窓口で行く先を告げて切符を購入したのである・・・というようなことを説明しないといけない時代が来ようとは)。
しかたがなく、高田馬場へ行くときは「目白」とか「池袋」といって切符を購入した。
このような言語活動上の「偏り」は主体的決断でどうこうできるものではない。
それが「スティル」である。
『若草物語』のジョー(Jo)は「ジョゼフィーン(Josephine)」という名前が大嫌いであった。『赤毛のアン』は「私はAn じゃなくて、Anneよ」としばしば主張していた。
音韻について、あるいは表記についての、個人的好悪は誰にもある。
それについて「正しい」とか「間違っている」とかいう判断は誰にもできない。
「あ、そう」という他ない。
それが「スティル」。

それに対して第三の層として「エクリチュール」というものが存在する。
これは「社会的に規定された言葉の使い方」である。
ある社会的立場にある人間は、それに相応しい言葉の使い方をしなければならない。
発声法も語彙もイントネーションもピッチも音量も制式化される。
さらに言語運用に準じて、表情、感情表現、服装、髪型、身のこなし、生活習慣、さらには政治イデオロギー、信教、死生観、宇宙観にいたるまでが影響される。
中学生2年生が「やんきいのエクリチュール」を選択した場合、彼は語彙や発声法のみならず、表情も、服装も、社会観もそっくり「パッケージ」で「やんきい」的に入れ替えることを求められる。
「やんきい」だけれど、日曜日には教会に通っているとか、「やんきい」だけれど、マルクス主義者であるとか、「やんきい」だけれど白川静を愛読しているとかいうことはない。
そのような選択は個人の恣意によって決することはできないからである。
エクリチュールと生き方は「セット」になっているからである。
バルトが言うように、私たちは「どのエクリチュールを選択するか」という最初の選択においては自由である。けれども、一度エクリチュールを選択したら、もう自由はない。
私たちは「自分が選択したエクリチュール」の虜囚となるのである。
つまり、私たちの自由に委ねられているのは「どの監獄に入るか」の選択だけなのである。
私たちの前には「ちょい悪おやじのエクリチュール」「小役人のエクリチュール」「お笑い芸人のエクリチュール」「キャッチセールスのエクリチュール」などなど無数の選択肢が広がっているけれど、一度選んだら「終わり」なのである。

情報源: エクリチュールについて – 内田樹の研究室